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鬼滅の刃マンチョコの転売ヤーは悪くない。不動産投資家から見た正義とは=姫野秀喜

ぜいたく品なら、経済活動をする個人の自由を守る方が正義

ただ、経済学的にも市場を規制したほうが全体として良くなることもあります。

具体的には「市場の失敗」と呼ばれるもので、マーケット(市場)の需要と供給に任せておくと、社会全体として損するという場合には規制をするということも、理論的に説明されています。

マーケットに任せない例としては、コロナの影響下で、マスク転売が規制されたのは記憶に新しいです。『これから「正義」の話をしよう』のサンデル先生も、マスク転売については人命にかかわる点で規制するほうがより正義ではないかと述べていました。

まぁ、たしかに人命と言われれば、マスク転売が規制されることには正義があったと思います。

しかし、ぜいたく品は違います。「鬼滅の刃マンチョコ」などのお菓子は、ぜいたく品ですから、経済活動をする個人の自由を守るほうがより正義に近いと私は考えます。

転売で利益を上げる不動産業者の場合は?

では、不動産のようなぜいたく品でも、経済活動を行う自由を規制したほうが良いことってなんでしょうか?

私は、買った人の人生が破たんするような、不動産については、経済活動を行う自由よりも、規制するほうがより正義ではないかと考えています。

具体的には、価値が5,000万円しかないのに1億円で売りつけるような「かぼちゃの馬車」やら、サブリースで利回りが激低い(6%とか5%とか4%とかw)アパートやマンションや区分等です。

なぜなら不動産は金額が大きくて5,000万円、1億円などの借金を背負うわけですから、キャッシュが回らない物件を買ったら、その人と家族の人生が破たんしてしまうからです。

人生が破たんするような儲からない物件を売ることを規制するのは、「人命にかかわる」という点で、マスク転売を規制することの正義と同じだと思います。

不動産取引は規制されない

まぁ、そうはいっても不動産の取引について規制することはできません。

規制対象としてマスクはわかりやすかったですが、不動産は規制すべきかどうかの判別が難しいからです。この物件は規制対象、この物件はOK、なんてことは見分けられませんから、結局のところ規制されることはないのです。

買う人がいるから、売る人もいるわけで、まぁ仕方ないですよね。

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