稲田防相の発想は、
『対論「炎上」日本のメカニズム』で私が提起した「炎上政治」の発想そのもの。
都議選で自民党が歴史的・壊滅的惨敗を喫したのも、してみると必然の帰結かも知れません。
炎上においては、煽っている側さえ、燃える勢いや方向をしばしば制御できなくなる。
煽った炎に飲み込まれたあげく、火だるまになる候補が続出したものと思われます。
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だとしても、自衛隊の行動、および日本の防衛に責任を持つべき人物が、おのれの職務を選挙で取引材料に用いるとは。
だ・か・ら、
『右の売国、左の亡国』と言うのですよ!
稲田防相がさんざん連発した「誤解」の真の意味についても、巻末の「政治経済用語辞典」に記しておきました(244ページ)。
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今回の話がいかにとんでもないか、とことん実感していただくため、
フランス革命が行われているさなかの1790年6月4日、同国の陸軍大臣ド・ラ・トゥール・デュ・パンが、
国民議会で行った報告をご紹介しましょう。
いわく。
軍が独走を始めたら最後、軍内部の多数派が政治の実権を握ってしまう。
表向き誰が国を治めていようと、そんなことは問題ではない。
しかるに軍人支配とは、自分で自分を食い尽くすまで暴れる怪物のごとき代物ではないか。
そうです。
いくら撤回して謝罪しようと、暴走が始まったら終わりなのです。
その顛末は、おそらくこんな感じになることでしょう。
https://twitter.com/BradleyjKornish/status/879573184307224576
なおご存じのとおり、稲田防相は7月6日にも、またまたポカをやらかしました。
九州北部の豪雨で、自衛隊が捜索や救助にあたっているにもかかわらず、「民間人との勉強会」に出るため防衛省を留守にしたのです。
ただしご本人によれば、用意された昼食は食べずに戻ったそうですよ。
http://www.asahi.com/articles/ASK7740XGK77UTFK008.html
ではでは♪
『三橋貴明の「新」経世済民新聞』2017年7月12日号より
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