あの池上彰先生が典型的かつ豪快な「印象操作」を行った件=落合陽平

昨年12月16日にフジテレビで放送された、池上彰さん出演のテレビ番組で、「印象操作」が行われたと話題になっています。その番組のテーマは「なぜ世界から格差はなくならないのか」というもので、一見、良心的な内容でした。(『落合王子のマネーアカデミー』落合陽平)

※本記事は有料メルマガ『落合王子のマネーアカデミー』2017年12月26日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

ゴールデンタイムで行われた大胆な「印象操作」その手口とは?

12/16放送『池上彰がタブーなき徹底解説!』がネットで炎上した理由

池上彰さんといえば、皆さんご存知、テレビで引っ張りだこの超売れっ子ジャーナリストさんです。12月16日(金)に、フジテレビでは以下の番組が放送されました。『緊急拡大3時間スペシャル 池上彰がタブーなき徹底解説! なぜ世界から格差はなくならないのか』。

この放送では、世界上位62人の超富裕層と下位36億人の資産はほぼ等しく、世界中で格差が広がっていることに対し警笛を鳴らしています。また、格差が子どもの教育に対して起こす危険性についても触れており、一見するととても良心的かつ一般国民にはキャッチーな内容となっています。

ところが、この放送を受けてネットでは、ちょっとした騒ぎが起こっています。

ある場面で池上さんは、米国と日本における上位1%と下位90%の平均所得の推移を折れ線グラフにして、左右に同時表示されました。これは日米の所得格差を比較するためです。

画像(グラフ)は↓で見れます。
http://www.buzznews.jp/?p=2104739

池上さんはまずは米国について説明。1980年を起点として、上位1%の平均所得は上がっているものの、90%は横ばいであり、格差が広がっていると指摘しています。

一方日本については、上位1%は米国同様に所得が上がっているとした上で、下位90%は米国に比べ平均所得がどんどん下がっていると指摘しました。

グラフを見れば、確かに米国よりも日本の方が格差が広がっているように見えるため、池上さんの言っていることは「正しい」と感じてしまいますが、これはとんでもない“印象操作”であることが判明したのです。

グラフをよく見ると、横軸は年代、縦軸は所得の上昇率ですが、縦軸の目盛が明らかに違っています。

米国は「0.5~3.0」なのに対し、日本は「0.8~1.4」。日本のグラフを、米国よりも「盛っている」わけです。

これほど典型的で、豪快な印象操作を見たのは久しぶりで、ちょっと興奮しました。折れ線グラフは、縦軸の幅を小さくすればするほど、落差が生まれるわけなので、番組的に「日本の格差ヤバい」というオチにどうしてもしたかったのでしょう。

Next: 日本とアメリカの折れ線グラフを同じ条件で作ったらどうなる?

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