米ドル/円は反発に転じているが、依然として下落エネルギーの強い相場が続いている――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
ペンタゴンチャートの見方
(1) ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2) 各点が変化日になる
(3) 各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4) 中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5) 時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル/円の下値第1メドは108円前後、転換点は111円50銭に
米ドル/円(USD/JPY) 下げ止まったのか
先週のレポートでは、B点に注目した。B点が位置する時間帯を通過することで、B点が変化日となり流れが変わり、下げ止まることが出来るのか否かがポイントになったからだ。実際には、B点が位置する時間帯で下げ止まり反発に転じている。次の注目日は4月18日前後である。
A点水準:約110円50銭
B点水準:約106円
C点水準:約108円50銭
今週のポイントは下げ止まりから落ち着いた動きになっていくのか否かということである。
<あくまでも個人的見解>
ACEラインに注目したい。下げ止まることが出来るのであれば、ACEラインに沿って推移することなく、ACEラインから上放れて行くことが期待されるからだ。
値動きのポイント
反発に転じているが、依然として下落エネルギーの強い相場が続いている。下値の第1メドは108円前後を考えたい。直近の下落エネルギーから落ち着く動きへの転換のポイントは赤丸水準の111円50銭を終値で超えることである。
すなわち、111円50銭を終値で超えない限り下落エネルギーの強い相場が続くと考えたい。なお、この111円50銭という転換ポイントはあくまでも落ち着く目安である。大きなドル安トレンドは115円を終値で超えない限り転換しないと考えている。
現在のシナリオ
上値の重たい展開が続く可能性はある。先週末の終値もACラインの下方に位置している。そして、上値も下値も右肩下がりに推移をしているからである。下値の第1メドは108円前後を考えたい。
第2シナリオ
落ち着いた動きになっていく可能性はある。下値支持線BCDラインが控えている。また、現ペンタゴンの中心点を通過していることから、次のペンタゴンが右下に描き足される確率は低く、下値は限定的と考えられる。そして、週明けにC点が位置する時間帯を通過するからだ。
なお、MACDは、MACD自体は下げ止まりから上昇に転じているが、力強さに欠けている。スローストキャスティックスの数値は売られ過ぎ状態で下げ止まり、横這いになっている。
ユーロ/米ドル(EUR/USD) 踏み止まるのか
先週のレポートでは、ABラインに注目した。ABラインが下値支持線となり堅調な展開を維持することが出来るのか否かがポイントになったからだ。実際にはABラインを維持し、真横に新しいペンタゴンが描き足された。次の注目日は4月22日前後である。
B点水準:約1.125ドル
C点水準:約1.195ドル
今週のポイントは節目を維持することが出来るのか否かということである。
<あくまでも個人的見解>
BEラインに注目したい。ABEラインは一つの節目を形成している。したがって、底堅い動きを維持するのであれば、少なくともBEラインを維持することが条件となってくるからだ。
値動きのポイント
上昇エネルギーの強い相場を維持している。上値の第1メドは1.15ドル前後を考えたい。下落エネルギーの強い相場への転換は赤丸水準の1.11ドルを終値で割り込むことで転換する。つまり、1.11ドルを終値で割り込まない限り上昇エネルギーの強い相場が続くことになる。
現在のシナリオ
底堅い展開が続く可能性はある。まず、節目であるBEラインを維持している。また、下値も右肩上がりに推移しているからである。上値のメドは赤線表示の1.15ドル前後。
第2シナリオ
上値の重たい展開になっていく可能性も残っている。B点が位置する時間帯より下落に転じている。しかも、下値支持線BCラインおよびBDラインを割り込んでいるからである。
なお、MACDは売りシグナル点灯から下落トレンドを示している。スローストキャスティックスの数値は下落が続き、60%台に入ってきた。