2040年には、高齢者世帯の40%がひとり暮らしになると予想するデータがあります。今から「おひとり様」へ向けた準備を始めておくことが大切です。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
「おひとり様」に向けて夫婦別に資産管理を
結婚していても、女性は「おひとり様」が増加する傾向にあります。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、65歳以上の高齢者のひとり暮らしは2040年には896万世帯になります。これは、高齢者世帯の40%がひとり暮らしになると見込まれているということです。
さらに、2040年には65歳以上の女性の4人に1人がひとり暮らしになると予想されているのです。
なので、ご夫婦であっても別財布で、ご自身の資産はご自身で守ることを私はお勧めしています。
特に扶養の範囲内でパートをしている方や専業主婦の方は意識して、ご自身の資産を増やしてくださいね。
扶養範囲内の労働者や専業主婦ほど家計の資産状況を把握しておくこと、そして、夫の厚生年金の受給額をよく把握しておくことです。
聞き取り調査で判明「ひとり暮らしの高齢者は、家族と同居するよりも幸せ」
基本的には、専業主婦や扶養範囲内の方は、年金生活の夫が亡くなると夫の老齢厚生年金の3/4が遺族厚生年金として支給されます。
夫の死後は、生活費だけでも1,000万円程度を用意する必要があります。この資金を確保しておいてくださいね。
ただし、老後のおひとり様は決して暗いものではないようです。
つじかわ耳鼻咽喉科院長の辻川覚志さんが、2012~2014年にかけて60才以上の男女約1,000人に聞き取り調査をしてまとめた著書『老後はひとり暮らしが幸せ』(著:辻川覚志/刊:水曜社)によると、ひとり暮らしの高齢者は家族と同居するよりも幸せなのだとか。
特に65~69歳の生活満足度が飛び抜けて高いようです。
特に女性は、毎日の家事をしているおかげでひとりで生きる能力が高いのです。
お金の心配がなく気の置けない友人がいれば、女性のおひとり様は楽しいようですよ!
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