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ナスダックの上昇もあり、マザーズなど中小型株の一角に資金が集中

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 23日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。22日の米国市場はNYダウが103ドル高だった。予想を下回った2月中古住宅販売件数やシカゴ連銀全米活動指数を嫌気される場面がみられたが、長期金利の低下を受けたハイテク株の上昇に支えられ、上昇に転じている。また、バイデン政権が最大3兆ドル規模の大型公共投資を検討していると報じられると、景気回復への期待が一段と強まり、引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比185円高の29115円。円相場は1ドル108円80銭台で推移している。

 ハイテク主導による米国市場の流れを受けて、自律反発の流れが先行しそうである。日経平均は直近2日間で1000円を超える下落となったこともあり、売り方の買い戻しも意識されやすいところであろう。長期金利の低下も安心感につながりやすく、指数寄与度の大きい値がさ株などへの見直す流れも期待されやすい。ただし、足元の下落のトリガーとなったのは、日銀の金融政策決定会合での、今後のETF買い入れによるリバランス対応に伴う影響である。ETF買い入れは指数の構成銘柄が最も多いTOPIXに連動するもののみを買い入れることとすると発表しており、昨日の下落時において日銀はTOPIX型のETFを買い入れている。

 足元ではTOPIXの上昇基調により、日銀対応を想定した売買はみられていたものの、昨日の2%を超える日経平均の下落をみても、サプライズは大きかったとみられる。そのためアク抜けとはならず、日経平均型売りに対してTOPIX型買いによるリバランスの動きが引き続き継続する可能性はありそうだ。そのため、ハイテク株などが自律反発の流れから修正リバウンドをみせてきたとしても、戻り待ちの売り圧力は意識されやすく、リバウンド一巡後は結果的にはバリューシフトの流れに向かいやすいだろう。

 とはいえ、リバランスの流れであるため、資金流出ではない。日経平均は大きく調整する場面においても、昨日の東証1部の昨年来高値更新銘柄は200を超えている。日経平均の調整ほど、センチメントは悪化していないだろう。物色の流れとしてはNTショートを意識した大きな需給リバランスのなか、個人主体の資金はナスダックの上昇もあり、マザーズなど中小型株の一角に資金が集中しやすいと考えられる。また、年度末接近による配当志向の物色も意識されやすい。
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