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いったんは底入れも意識されやすく、個別では配当志向の物色なども活発に

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 26日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。25日の米国市場ではNYダウが199ドル高だった。パウエルFRB議長の発言を受け、金融緩和縮小への警戒感から売り優勢から始まったが、失業保険申請件数が1年ぶり低水準に改善したほか、バイデン大統領が就任後100日間のワクチン配給目標を従来の1億回分から2億回分に引き上げると発表したため経済活動再開への期待が再燃し上昇に転じた。一方でハイテク株は7年債入札結果が前回に続き低調にとどまり長期金利が上昇に転じたため小幅高にとどまった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比240円高の28860円。円相場は1ドル109円10銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から買い先行で始まろう。日経平均は前日の反発で75日線レベルを支持線として意識されたことにより、理想的なテクニカルリバウンドの形となろう。年度末接近によりリバランス中心の売買であり、大きくポジションを積み上げてくる流れは期待しづらいところであるが、寄り付き段階ではインデックスに絡んだ売買のインパクトが強く出てくるため、値幅が出やすいだろう。5日線が29000円辺りに位置しているため、これをクリアしてくることにより、センチメントも改善することになりそうだ。

 一方で、7年債入札が不調だったことを受けてハイテク株の上値の重さによる影響は見極めたいところであろう。指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの買い一巡後の動向次第では、週末要因もあって戻り待ちの売りに繋がりやすいところである。とはいえ、FRBは次回のストレステスト通過する米銀に対しては増配と自社株買いを7月以降認めると発表しており、これを受けて米国では銀行株が買われている。この流れが思惑的に国内のメガバンク等へ波及する可能性のほか、為替市場ではドル円が1ドル109円台で推移していることからトヨタ<7203>など輸出関連などへの物色につながることが期待される。

 これにより、ギャップスタート後は値がさハイテク株の動向を睨みつつ、グロースからバリューシフトの流れが意識されやすいだろう。また、日経平均の75日線からのリバウンドによりいったんは底入れも意識されやすく、個別では配当志向の物色なども活発になりそうである。また、配当再投資による需給要因も引き続き意識されていることもあり、押し目買い意欲は強そうである。
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