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ビットコイン急落は87年ブラックマンデーと瓜二つ。暴落構造に多くの類似点、次の展開は=今市太郎

今回のビットコイン下落も、構造はブラックマンデーの「噂のスキーム」にそっくり

今回のビットコインの下落では、まずコインベースの上場というイベントに巻き込まれて大きく上昇した直後に、米国財務省が仮想通貨を利用したマネーロンダリングを厳しく取り締まる可能性があるといったウソか本当かわからない情報がネットを駆け巡りました。

まず、これが多くの個人投資家が売りの出口へ殺到する原因となったのは、どうやら間違いがないようです。

まさに市場のセンチメントの劇的変化ということで、さらには中国ウイグル地区でのマイニングの停電なども、市場変化を加速させる要因として機能してしまったようです。

当メルマガでも何度かご紹介しているとおり、ビットコインについてはレバレッジをかけて仮想通貨FXで取り引きする個人投資家が非常に多く存在します。

それが故に、相場が大きく下げるといとも簡単に強制決済のレベルにひっかかり、同時に個人投資家が強制ロスカットを食らってポジションをほぼ同時間に清算することになるのも、過剰な相場の下落に大きく寄与しているようです。

実際、先週末の下落では、たった1時間だけで17億2,000万ドル相当のロングポジションが清算される状況となり、1日ではおよそ100億ドル相当、人数にして92万7,000人ものトレーダーのポジションが自律的、強制的に清算されたということですから、それは100万円くらい下がってもなんらおかしくはない状況です。

直近ではスワップ狙いで、市場参加者のほとんどがロングのポジションしかもっていない「トルコリラ円」が下落すると、とてつもない大幅なクラッシュを起こします。

それとほぼ同じように、ロングしか持たないビットコインFXのユーザーが大挙してロスカットに陥ることが、今回のようなフラッシュ・クラッシュ的大幅下落を示現させるネガティブな原動力になったことはほぼ間違いない状況です。

相場暴落は市場参加者のセンチメント急変が引き起こすもの

足元の相場、とくに米株市場などを見ていますと、いつバブルが崩壊するのか、また何が引き金になるのかが非常に気になるところです。

上述のビットコインの例を考えますと、市場参加者のセンチメントが変わり、買いから売りに殺到するような動きがではじめると、AIやアルゴリズムの無闇な増幅を経て、必要以上に大きな売りの流れになることは容易に理解できるところです。

つまり明確に大きな下落要因が市場に示現してドカーンと下がるわけではなく、つまらないことがきっかけで市場参加者が一斉にリスクを感じる時が、もっと危ないということになることがよくわかります。

Next: 暴落の原因は些細なこと。いつだって起こりうる

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