世界的なサッカー選手として知られるリオネル・メッシ選手が、育成時代から所属していたスペインリーグのバルセロナを退団することが発表され、ファンの間で大きな衝撃が走っている。
報道によると、年俸換算で1億3,800万ユーロ(約180億円)とされたバルセロナとメッシの契約は6月30日で満了。その後、メッシが50%とされる大減俸に応じ、バルセロナとの5年契約で合意したと、現地メディアは伝えていた。
ところが、スペインリーグが定めているチーム年俸総額の上限金額を規定する制度、いわゆるサラリーキャップに関して、バルセロナがその条件をクリアすることができなかったため、最終的にはメッシとの契約には至らなかった模様だ。
三木谷会長にかかる「再びの大物獲り」の期待
バルセロナを10回のリーグ優勝に導き、またヨーロッパチャンピオンズリーグにおける4回の優勝の原動力にもなったスター選手の退団に、現地スペインはもちろんのこと、彼の母国であるアルゼンチン国内でも、メディアが「世界規模の衝撃だ」と大々的に報じるなど、世界中が騒然となった。また日本国内でも、ガチのサッカーファンとして知られ、大のメッシファンである歌手の小柳ルミ子さんが、自身のブログで「ショックで何も手に付かない」と悲痛な心情を吐露している。
また、バルセロナとスポンサー契約を結んでいる楽天の三木谷浩史会長兼社長も、自身のツイッターで「メッシ バルサ退団 残念だけど、ありがとう! Muchas Grasias Leo.」と惜別のメッセージを送っている。
メッシ バルサ退団 残念だけど、ありがとう! Muchas Grasias Leo.
— 三木谷浩史 H. Mikitani (@hmikitani) August 6, 2021
ただ三木谷会長とバルセロナといえば、所属選手の日本人差別発言が判明したことで、三木谷会長が抗議をするに至ったという、ひと悶着があったばかり。スター選手であるメッシの退団を受け、投資価値の下がったバルセロナのスポンサーから撤退するのでは、といった推測も一部からあがる。
そのいっぽうで、三木谷会長に対しては日本のファンから「メッシ獲得」の期待も大いにかけられてる状況。ファンからは「楽天ポイント差し出すから日本に来て」と、楽天の子会社であるヴィッセル神戸への加入を願う声も多く見られる状況だ。
私の楽天ポイント返却するのでメッシをよんで下さい。
— John Doe (@fujirockers_orz) August 6, 2021
メッシバルセロナ退団したけど三木谷さんメッシ連れてきてくれないかなあ笑
そしたらおれの楽天ポイント差し出しますわ笑 pic.twitter.com/jJXNnN2Wdt
— 豚ラーメンの人 蕨 板橋 東武練馬店 (@butaramen) August 6, 2021
国民全員の楽天ポイント集めたらメッシ買えるんじゃね?
— [しんぺ] (@shimpagne) August 6, 2021
「5G技術輸出」でメッシ獲得の資金稼ぎ?
ヴィッセル神戸といえば、2018年に元スペイン代表でメッシと同じくバルセロナで活躍したアンドレス・イニエスタ選手を、約33億円という巨額な年俸で獲得し、日本のサッカーファンを大いに驚かせた。
ただ、スペインリーグのサラリーキャップではないが、日本のJリーグにも、年度末決算で債務超過となったクラブはライセンスを剥奪されるという規約がある。ヴィッセル神戸も一時期、人件費などの増大でそれに抵触する可能性が噂されたものの、22億5,000万円もの「特別利益」を計上することで、赤字を免れたという過去があり、その巨額な特別利益が、三木谷会長のポケットマネーだったのではと噂されている。
三木谷会長が大枚をはたいて獲得する形となったイニエスタだが、その経済効果は絶大で、来日した18年の本拠の観客総数は、前年比約5万7,000人増の36万7,716人に。営業収益も「イニエスタ効果」でスポンサー収入が約28億5,000万円増えて、96億6,000万円(前年度比44億2,000万円増)を計上し、当時のリーグ最高額を更新した。さらに、インスタグラムのフォロワー数3,600万人超という絶大な発信力で、ヴィッセル神戸や楽天の知名度を世界的に広めるという、収益面以上の効果も大いにあったようだ。
ちなみに、このインスタグラムのフォロワー数だが、渦中のメッシはなんとイニエスタの約6倍の2.4億人。最近の楽天といえば、中国IT大手であるテンセントの子会社から出資を受け入れるなど親中の姿勢を強めているが、近年サッカー熱があがっている中国でもメッシは大人気の選手で、そういった面でも「メッシ獲得」がもしも実現することになれば、楽天に多大な恩恵をもたらしそうである。
もちろん、メッシが今年6月までの契約で得ていた約180億円、その後に合意したとされる約90億円という年俸額を、果たしてヴィッセル神戸が払えるのかというと、その経営規模を考えても、さらに三木谷会長のポケットマネー“おかわり”があったとしても、かなり疑問符が付くところ。
そんななか、一部のファンから注目を集めているのが、楽天が5日に発表した「5G技術の本格輸出」だ。
これは楽天が持っているという、高価な専用機器を使わずデータ通信や音声通信をクラウド上で制御することで、基地局への投資額を抑えるという独自技術を、他国の通信会社に輸出するというもの。まずはドイツの通信会社に提供されるとのことだが、その契約額は2,000億円超。ネット上では「メッシ10年分」といった声もあがるなど、これがメッシ獲得の原資になるのではという、淡い期待も広がっている。
世界中に衝撃を与えたメッシのバルセロナ退団。今後は「ヴィッセル神戸加入」という万が一の可能性も含め、どの新天地でプレーすることになるのかに、ファンの注目が集まりそうだ。
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