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米FOMCの裏テーマ「2つの債務問題」クルーグマン教授も懸念する脅威とは?=斎藤満

「リーマン級」クラッシュも。FT紙が報じた中国の債務危機

もう1つの債務問題は中国です。FT紙は25日、中国の3月末の総債務がGDPの237%に達したとの試算を出しました。この水準自体高いのですが、FT紙が問題にしているのは、この上昇テンポが急なことで、例えば2007年末は148%でしたから、この間、毎年10%ポイント以上高めてきたことになります。

足元も名目GDPが5%台の成長に対し、債務は15%以上増えています。

中国の債務については多くの数字があり、BIS(国際決済銀行)の数字では、昨年9月時点で、中国の債務はGDPの249%、米国が248%、ユーロ圏が270%となっています。発展途上の中国がすでに欧米の債務水準に達していて、これは日本型の「失われた20年」になるか、リーマン・ショックをもたらすか、の危機にあるとの認識です。

2つの米国

米国がネオコン主導の時には、FRBが中国に配慮して利上げを遠慮する必要などなく、むしろ戦略的に利上げで中国経済を弱めることも意図されました。

しかし、昨今の米国からは、中国に対してこれまでよりソフトな対応が見られるようになり、CFR(外交問題評議会)の影響力を伺わせるものがあります。

彼らはFRBの利上げが中国経済の混乱を起こす事態は望まないと思います。

金融政策に対して依然としてネオコンが影響力を持っているなら、米国のシェール企業が借り換えを乗り切れば、中国にお構いなく利上げ再開となるでしょう。

しかしCFRが影響力を強めれば、これら債務問題が簡単には片付かないので、利上げはしばらくできないことになります。

Next: 6月利上げ再開はあるか?FOMC声明文のここに注目

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