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災害だらけの日本で「安全な土地」に家を建てる5つの方法。不動産プロが徹底解説=姫野秀喜

チェックポイントその4:崖に面している物件を避ける

これも難しい話ですが、一般的にはガケ(擁壁)などに面している物件は避けたほうがよいです。物件そのものが擁壁の上に建っているものもそうですが、家の裏手が擁壁になっているというものについても注意が必要です。

特に新興住宅地などは山や丘を切り出した土地なども多いので、もともと平たんではなかったところを人工的に平坦にした土地は可能なら避けましょう。

とはいえ擁壁を否定してしまうと横浜などでは住む場所がなくなってしまうので、実際は擁壁の状態をチェックして、安全確保を行うしかないのかもしれません。擁壁の状態はクラックや、コンクリの内容物が流出していないか等をチェックするとともに、その擁壁の所有者を確認します。

所有者が国や地方自治体であれば、万一の際の補修工事なども公費で賄ってもらえますが、個人所有の場合は自分で工事費用を負担しなくてはなりません。擁壁の補修工事には結構な金額がかかりますので、できれば個人負担は避けたいものです。

チェックポイントその5:歴史を重視する

最後に住みたい場所の歴史を調べます。具体的にはそのエリアの歴史をインターネットで検索し、いつ頃から人が住み始めたエリアなのかを確認します。

もし、そのエリアで過去に河川の氾濫などが起きている場合は、その災害についても詳しく調べます。

インターネットで検索して、古地図など昔の地名がわかる資料が出てくれば、自分が住みたいエリアの地名を確認します。

地名を見る時には、水を表す字や低地を表す字などが地名に使われていないかを調べます。具体的には「河(川)、沼、湖、池、滝」など、“サンズイ”が付いて水が関係しそうな漢字や、「谷、窪」など低地を表す漢字などです。

その他にも「亀、龍、蛇」など水神様などに関係しそうな漢字や「割、抜、袋」など地形に関係しそうな漢字も要注意です。私も大好きなエリアですが、池袋とか荻窪とかはダブルで使われていますね。気を付けよう。

また、住みたい場所の周辺に寺社仏閣がある場合は、その歴史を調べてみるのも良いでしょう。

古くからの寺社仏閣は災害の少ない丘や山などに建設されていることが多いです。そのため、その周辺の地盤は比較的安定しており、水害からも逃れやすい立地の可能性が高まります。

ただし、水神様を祭っている場合は、なんども洪水などで流されて、再建されている歴史があることもありますので、一概に神様がいるから大丈夫との判断は行わないでください。

古い寺社仏閣は、あくまでその地域の歴史を調べる手がかりの1つにするということです。単なる神頼みではなく、地理的なマクロ・ミクロの視点、歴史的な経緯を把握し、科学的な根拠をもって、災害の被害を受けにくい立地を選んでいきましょう。

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image by:Kathy Matsunami / Shutterstock.com

本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2021年8月24日)
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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