「危ないから、取引は止めておこう」では相場に置いて行かれる
一方、相場に身を置く者としては、影響が「有るけど、無い」ことを常に意識することが不可欠です。どうしても感情に行動がシンクロしがちですから。「危ないから、取引は止めておこう」ばかりだと、程なく相場に置いて行かれます。
最後に蛇足的な週末のボヤキを1つ。有事が起きると、必ず在留「邦人」という言葉が出て来ます。私、この「邦人」が苦手です。
「邦人」は自分の国の人という意味、日本語なので、使うのはほぼ日本人。だから「邦人」は日本人を指す、これは当然知っています。
しかし、「邦人」が出て来る度に、元の意味は「自国の人」だから「日本人」を指すと、アタマの中で0.01秒単位の変換作業が発生します。これが面倒なのです。一応、アメリカ人にとっての「邦人」はアメリカ人、という理屈も成り立つ訳でして。
だったら初めから日本人と言ってくれと。相場関連の記事等で「本邦投資家」なんて言われた日にゃあ「あ?」となります。
ただでさえ、「債券買いは価格上昇、かつ金利低下」とか「ドル円上昇って、ドルが上がって円が下がる」とか、細かい話、かつ間違えると真逆の損益が発生する世界に生きる身です。
だからこそ、相場の説明をちゃんとしようとするほど、文章が長くなりがちでもあります。
AIなどコンピュータに取ってみれば、この変換作業は何てことないのでしょうけど、生身の人間にとっては、イチイチ0.01秒の変換作業を強いられるって、大変なストレスなのです。
このストレスを他の人は感じないで済むため、ダラダラ文章を書き続けている部分もあります。役所の統計に頻出する「持ち直し」などの変換も、今後、改めてお話しできればと思います。
今回のまとめ
・カブールにて複数回の自爆テロ、地政学リスクが意識されます
・市場への影響の有無は瞬間的な不透明感と、趨勢的な世界経済への影響に分けられます
・有事に必ず登場する「邦人」の変換作業が面倒です
『徒然なる古今東西』(2021年8月27日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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