自民党税制調査会の幹部会合が17日に開かれ、2022年度税制改正において「住宅ローン減税」を見直す方向で検討していることが判明した。
報道によると、所得税や住民税の税額から差し引ける金額を、現在のローン残高の「1%」から縮小させるとのこと。自民党税制調査会の宮沢洋一会長は、報道機関の取材に対し「1%を引き下げるのは間違いなくやるが、どういう形にするのかはこれからの議論だ」とコメントしたという。
“実質上の増税”との批判の声が
住宅ローンを利用して持ち家を買う際の、金利負担の軽減を図るための制度である「住宅ローン減税」あるいは「住宅ローン控除」。毎年末の住宅ローン残高、または住宅の取得対価のうち、金額が少ない方の1%が10年間に渡って所得税の額から控除されるというものだ。
しかし近年は歴史的な低金利が続いている影響で、1%を下回る金利でローンを組み、控除によって還付される額が支払う利息より多くなるケースが多発。会計検査院も以前の報告で、住宅ローン減税を活用した人の8割近くが、支払う利息より控除額が大きかったと指摘しており、必要のない人が住宅ローンを組む動機付けになっていると問題視されていた。
今回の見直しは、そのような“逆ざや”の解消を図るためのもので、具体的には1%から0.7%に引き下げることを軸に検討しているとのこと。ただ、国民の間ではこの動きを“実質上の増税”と取る向きが多いようで、会計検査院の指摘もあったある意味で大義名分のあるところから手を付けてきたといった見方や、それこそ優先順位が違うのではといった、多くの批判の声があがっている状況だ。
また事実上の増税ですか。自公維に入れると生活がますます苦しくなるのよ、愚民どもよ。
住宅ローン減税 控除率を縮小へ(1%から縮小)
https://t.co/d2YJQR8yJN— NR-Taka 鷹 (@pf88rgb8) November 17, 2021
住宅ローン控除も増税方向に舵切りですかねー https://t.co/cZGRqHAMKQ
— こびと株.com (@kobito_kabu) November 18, 2021
増税は、とりあえず
・住宅ローン減税控除率を縮小
からきたか・・・・
「これ会計検査院が【逆ざや】を指摘してきたから、財務省もやりやすいと踏んだのだろう」(カッパ記者【増税はやりやすく、なんとなく大義名分のあるところから】
— オフイス・マツナガ (@officematsunaga) November 18, 2021
あまりにも早すぎる手のひら返し
増税ということでいえば、何かと取沙汰されていた金融所得課税に関しても、その強化を本格的に議論する方向で調整に入ったと、先日一部メディアで報じられている。
金融所得課税の強化といえば、岸田首相が先の総裁選の際に「1億円の壁を打破」との掛け声とともにぶち上げたものの、その岸田氏が総裁選に勝利した直後から、日経平均は12年ぶりとなる8営業日連続の値下がりとなるという、いわゆる“岸田ショック”が発生。この株式市場の敏感な反応を受けて、後日「当面は金融所得課税には触らない」と、撤回を表明するというドタバタがあったばかりだ。
ところが“当面は触らない”と言っていた舌の根も乾かぬうちに、再び金融所得課税の強化へと向かおうとする岸田首相に対し、ネット上では「詐欺師に等しい」「コロコロ言う事が変わる人はさっさと退場して欲しい」などと、これまた反発の声が噴出している。
岸田文雄首相は衆議院選挙の前は「金融課税を当面先送りにする」と言っていた(以下の記事参照)。これを強行したら選挙で逆風が吹くので先送りと言った。選挙が終わったらコロリと手のひらを返して「金融課税、重要課題に明記」と言い出した。岸田文雄は詐欺師に等しい。https://t.co/4XqTy4icCJ
— 鈴木傾城 (@keiseisuzuki) November 17, 2021
岸田総理が金融所得課税の強化を選挙が終わった途端にまた言い出しましたね。
選挙前に撤回すると言って、騙された方もいるんじゃないでしょうか
新資本主義とかいう、中身の良くわからない社会主義の単なる増税。
コロコロ言う事が変わる人はさっさと退場して欲しいです— ぱすっと (@pursuit2365) November 18, 2021
「当面は金融所得課税には触らない」と弁明していた先の衆院選前、分配政策にの順番に関しては「まずは賃上げ税制、さらには下請け対策、そして看護、介護、保育といった公的価格の見直しから始めるべきだ」などと慎ましいことを言っていたにもかかわらず、予想外ともいえる選挙での勝利をいいことに、全力で国民を痛め付ける方向に舵を切った岸田政権。これまでにもよくあった話といえばそれまでだが、今回はその手のひら返しがあまりにも早く、しかもあからさまということで、有権者はもはや怒りを通り越して呆れるばかりといった状況だ。
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