試しに1年限定で消費税ゼロにしてみてはどうか
国内GDPはすでに、その7割近くが個人消費で支えられるようになっています。
同様の状況である米国では、もちろん貧困者は多く存在するものの、このコロナ禍で国民の貯蓄額は日本のGDPに匹敵する500兆円に膨れあがっていると言います。
日本にはそんな世界はまったく形成されておらず、国民はコロナ禍を通じてさらに貧乏になるばかりの状態が続いています。
30年近くまったく所得が増えないのを、分配率を変えることでなんとかしたいと岸田首相が思うのはよくわかります。
しかし、国ができることは、個別企業の賃上げ要請ではなく、一律に低所得の国民の可処分所得を早急に増加させることしかありません。
10万円を18才以下の子どもたちに配るだけでもすったもんだするこの国で、もっとも手間がかからずに国民に給付ができるのは、消費税率の引き下げしかないのが実情です。
財務省は猛反対するでしょうが、1年間限定で10%の消費税を完全にゼロにした場合、30兆円から35兆円程度の減税ばらまき効果が示現するものと思われ、これがそのまま消費に繋がれば、GDPはそれだけで7%程度の押し上げ効果を発揮することが期待できます。
小市民の私がそんなことを提案しても、誰からも賛同は得られないわけですが、岸田首相にはそのくらいドラスティックで費用対効果とスピード感のある政策をぶち上げていただきたいものだと思う次第です。
まあ、今のままでは海外投資家は日本株に戻ってくることはありえないことだけがはっきりしている状況です。
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『今市太郎の戦略的FX投資』(2021年12月9日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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