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株価低迷「花王」は消費者からも見放されるのか?オーケーストア“売り場追放”の余波と楽観・悲観の2シナリオ=栫井駿介

想定と選択。あなたはどのシナリオにかける?

株式投資では、これからどうなるかということが重要です。

もちろん決まった1つの未来というものは存在しないので、さまざまな可能性を考えて自分はどの可能性にかけるのかを選ぶというのが投資の一連の流れです。

私の場合はGoodシナリオとBadシナリオを想定します。

Goodシナリオにかけたとしても、想定通りにいかなそうだと考えた時には潔く撤退することも投資家として大事な行動です。

ではまず、花王のGoodシナリオを考えます。

目下の原油高を受けて商品の値上げを行います。

しかし、この原油高はコロナの混乱によるものなので、今後落ち着くという見方もあります。

仮に原油価格が下落したとして、その分一度値上げした価格を元に戻すかというとおそらくそうはしないと思われます。

寡占市場のなせる業です。

そうなると、売り上げは上がりコストは下がるので利益が拡大します。

そこから今までの成長戦略を淡々と行うことで成長路線に戻るというのがGoodシナリオです。

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一方でBadシナリオです。

値上げを行うところまでは同じですが、その後景気が悪くなったとします。

すると、値上げした花王の商品が売れなくなり、売り上げが下がります。

在庫を抱え続けるわけにもいかないので、今度は値下げをせざるを得なくなると、利益が削られることになります。

220214_kakoi_kao_6

このGoodシナリオとBadシナリオ、どちらの可能性が高いかというと、再三言っているように、日用品は寡占市場であり、しかもどうしてもなくてはならないもの、あるいは惰性で買い続けているものであったりします。

景気の良し悪しにかかわらず使うものなので、少なくとも日用品に関しては強い力を持ち続けると思います。

Next: 結局、花王は「買い」なのか?

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