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旧ソ連崩壊後の略奪社会を鎮圧してきたプーチンの胸の内。「行き過ぎた資本主義」に罪はないのか?=田中優

行き過ぎた資本主義と次の世界との対立

ウクライナのゼレンスキー大統領も「オリガルヒ」との関係が深い。

アメリカのバイデン大統領の息子、ハンターバイデンが天然ガス会社の取締役に就任しているのもその関係だ。

そのギャングたちが後ろ盾にしているのがNATOだ。もっと端的に言えばアメリカだ。

ぼくは不自由な国は嫌いだが、治安の悪いギャングの国はもっと嫌いだ。ソ連のプーチンとしても、今も続いている「ドンバスの虐殺」を実行した「ネオナチ」と呼ばれる「鍵十字マーク」をつけた過激派を放置できない。

しかしプーチンもまた、それらを退治するのは国際的な戦争批判を浴びるので実行できずにいる。

もし西側メディアの言うように、無関係な人々を紛争に巻き込んでいるとしたら、もちろんプーチンのしていることは不当だ。

現在、西側もロシア側も猛烈な情報戦を繰り広げている。ロシア側のプロパガンダも信用できないが、西側メディアの情報も鵜呑みにしてはならない。

「行き過ぎた資本主義」 が戦争をもたらすことがあるというのが今回の教訓だ。

「行き過ぎた資本主義」の問題

今の世界は敢えて言えば、「オリガルヒが頼りにするNATOとそれを支持する西側国家」と、「それを抑えようとするロシア側」とが対立する構図になっている。

それは従来「冷戦」の意味する東西対立ではなく、「行き過ぎた資本主義」と「次の時代の社会」との対立に見える。

それが今、NATO軍に参加に加盟しようといるウクライナと、それを止めようとしているプーチンとの対立ではないか。

「民主主義と国家主義との対立」などではなく、「カネ儲け至上主義」にまで進んでしまった「行き過ぎた資本主義」の問題ではないか。

Next: カネの支配ではなく「共感」を軸にした社会へ

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