空き家にかかるお金
「空き家」にもお金はかかります。
この費用は両親が亡くなった後の実家の場合、「空き家」を相続した人が支払う必要があります。また、相続する人が決まるまでは、共同の所有者として、その子ども全員が分割して支払うことになります。
具体的に空き家にかかるお金としては、まず、「固定資産税」や「都市計画税」があります。納税先の市町村・東京23区から、その子どもの代表者に納税通知が送付されるます。
また、実家が子どもの住んでいるところから、遠方であれば、「空き家」の実家を管理してもらう業者を雇う費用もかかります。
雑草や庭木の剪定(せんてい)のための費用も、別に必要になるでしょう。この費用は、防犯防火、公衆衛生の面でも、必要な費用です。
今後、その空き家に住む予定があれば、建物内の水道の配管が老化しないために、水道の契約を継続しておいたほうがよく、そのお金もかかるでしょう。
空き家になった実家の活用法
では、「空き家」になった実家をどのように活用すればいいのでしょう。
その活用法として、以下などが考えられます。
(1)親族が住む
(2)賃貸で貸す
(3)売却
(4)事業経営
順番に見ていきましょう。
<(1)親族が住む>
現在、子ども家族が住んでいるところを売却するか、賃貸住宅として貸すかして、実家に引っ越してきて住む場合です。
子ども家族ではなく、子どもの子ども、両親からしてみれば、孫や孫の家族が住むことも考えてもいいでしょう。
この場合は、実家が築古の住宅の場合は、リフォーム費用が必要になります。また、引っ越しの費用もいるでしょう。
しかし、引っ越して来る子ども家族が住んでいた家が、現在、住宅ローンの返済中であれば、通常その物件は賃貸には出せません。
まずは、その問題を解決することも必要です。住宅ローンを返済している金融機関などに事前に相談してみることが賢明です。
また、この子どもに兄弟姉妹がいた場合、相続の問題が発生しないように、事前に遺産分割の協議をして、兄弟姉妹のあいだで、両親からの相続の内容を、決めておくことも必要です。
この両親からの相続に関しては、次頁で解説する(2)から(4)の案でも大切なことです。