業績は好調だった
業績も下図のように右肩上がりでした。
特に現在のプロ経営者と冒頭で言いましたが、水溜社長が就任したのが2015年。ここからは利益で見れば、やはり右肩上がりになっています。
ちなみにこの2021年大きく業績が好調しているのは、京樽(持ち帰りずしの会社)を買収していたことも大きな貢献をしています。
そういった意味ではプロ経営者としての貢献は、大きかったといえるでしょう。
回転寿司シェアは業界首位
スシローは回転寿司シェア業界首位ではあったのですが、そこからさらにシェアをどんどん伸ばして、今のシェアはなんと31%とかなり高いものとなっています。
2位の「くら寿司」が21%、3位の「はま寿司」が17%ですから、圧倒的なガリバーであることは間違いないです。
そのスシローがこれだけの不祥事を起こしてしまったのは、やはり業界としても非常に大きな問題であると言えます。
営業利益率は圧倒的
スシローの優秀さは単にシェアを伸ばしたというだけではなく、利益率の高さにも表れています。
スシローの2019年、コロナ前の営業利益率は7.29%。2位の「くら寿司」の3.97%に比較して、倍近い数字になっているわけです。
利益率が高いということは逆に言えば、コストをやたらケチってるんじゃないかと見えるかもしれません。
しかし、スシローの場合はそうではありません。むしろ寿司の原価は高くしておいて、お客様に美味しい寿司、高い寿司をなるべく安く食べてもらうこと。そのことを是として取り組んでいる会社でもあったのです。
利益率が高いのは、オペレーション。人をなるべく削ってIT化・機械化して握るのもロボットがやったりして、人件費などの間接コストを減らして、結果これだけの高い利益率を達成してきたというところがあります。
従ってやはり数値を上げる意味での経営者というところでは、かなり優秀であるということができるのではないかと思います。