メディアの質問レベルが低すぎて、黒田日銀総裁が上から目線になる
何と申しますか、討論(ディベート)の訓練を記者の方々はするべきだと。主張を裏付ける事実の確認一つしないで挑んでも、百戦錬磨の黒田総裁に正に「上から目線」であしらわれるだけです。
日銀総裁会見に限定すれば、私が好きな「モヤモヤさまぁ~ず2」ゆかりの方にも問題があるかと。
毎回、会見の早い時間に質問の機会を与えられています。質問内容も一見すると総裁に鋭く突っ込んでいるようです。しかし、実際には差し支えない返答がし易い内容ばかり。
あの瞬間がいつも日銀総裁会見の緊張感を低下させています。
終わり際の街頭デモのような質問に至っては、「黒田総裁も大変ね」と同情を呼ぶだけ。
結局、本当に日銀の金融政策が正しい方に進んでいるのか、誤りがあるとすれば何処なのか、などの確認が無いまま終わります。
国内大手メディアが日本経済停滞の一因になっています。
今週は27日に安倍元首相の国葬が行われます。今朝の新聞をみると、安倍さんを支持する雑誌(2誌)の広告はご本人を称える見出し。
同時に2誌共に「アベガー」を揶揄する内容もあるとのこと。
「アベガー」はネットで安倍さんを根拠の有無に関係なく全て叩く人々のことを指すかと思います。何でも叩くので、日銀総裁会見じゃありませんが、ここでも議論は噛み合いません。
しかし、件の雑誌広告には国葬反対派を指して「バカ」の文字。これじゃ右・左両方の極論ばかり騒音として響くのみです。
確かにネットでは大炎上するくらいの方がアフィリエイト(広告などの手数料)収入が得られて理に適うのかもしれないですけど。
そうこうしている間にも「時間」は経過します。金融・財政政策の停滞や垂れ流し傾向を今後も覚悟せざるを得ないみたいです。
市場も一緒。何らかの外圧を得るまで、今のまんまです。
まとめ
・円買い介入、G7等では「過度な変動」を抑えることだけは許されています
・何度か介入の姿勢を試して、再び円売り仕掛けでしょうか
・国内大手新聞・キー局の皆さん、日銀会見に臨む前にディベートの訓練をして下さい
『徒然なる古今東西』(2022年9月26日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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