ついにドル円は151円台へ到達、例年の年間変動幅を大幅に超えてきています。ここから年末まではどう動くのか。シーズナルサイクルや中間選挙後のドルの過去の動きを考えますと、かなりぼんやりした話ではありますが、ある程度先行きを想定することができます。10月末段階でドル円の相場水準が果たしてどこになるのかは、実はかなり大きなポイントです。(『 今市太郎の戦略的FX投資 今市太郎の戦略的FX投資 』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2022年10月21日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月分無料のお試し購読をどうぞ。
ついにドル円151円台へ
早いもので10月も来週を終えますと11月に突入、今年も残すところ2か月で実動営業日は1か月半あまりということになります。
ドル円はすでに年初から36円近く上昇しており、例年の年間変動幅を大幅に超えてきています。
ここからの2か月を見た場合、すでに可視化されている下落要因は見当たらず、ややもすればここからさらに大きく上昇するのではないかと誰しもが思うところにいるのは事実です。
さすがに四六時中上昇するのではなく自律的にある程度下落を伴うのが為替相場の基本特性ですから、ただこのまま棒上げで年末を迎えると予想するのはさすがに稚拙です。
とはいえ、シーズナルサイクルや中間選挙後のドルの過去の動きを考えますと、かなりぼんやりした話ではありますが、ある程度先行きを想定することができます。
今回はそんなかなりぼんやりとしたドル円の先行き見通しについて、語っておきたいと思います。

米ドル/円 日足(SBI証券提供)
11月はFOMCと米国中間選挙でドル高進行が予想される
10月末段階でドル円の相場水準が果たしてどこになるのかは、実はかなり大きなポイントです。
現状の150円アラウンドから大きく離れ155円で終了などということになればそれこそびっくり仰天ですが、145円台以上にある場合には、再度年末に向けて上昇することを想定しておくべきではないかと考えています。
まず11月3日午前3時のFOMCでは、75bpの利上げをすでに市場も織り込み済み。12月にも同じく75なのか100なのかという部分に関心が集まります。
いまのところ、この12月部分の課題が残されている以上、3日段階で事実売りになるとは考えにくく、利上げ材料では12月までドル高が継続する可能性は極めて高くなりそうです。
また8日の中間選挙の結果ですが、民主党が勝っても共和党が躍進しても、毎回選挙後はドル高が進行する確率が8割近くにまでのぼっていますから、この材料でもドル円は上昇しやすくなります。
この2つの材料で、まずどこまで上昇するのかが結構大きなポイントになります。
控えめに見れば、2つ合わせても5円の上昇が最大ではないかと思います。とはいえ、オーバーシュートするのが相場の常ですから、さらに上になる可能性も想定しておくべきでしょう。
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