外国人技能実習生制度についてNHKニュースの放送で、アナウンサーが技能実習制度は労働力確保のためと発言していて驚きました。技能実習生は労働力不足の解消の手段にしてはいけないことは基本中の基本です。この発言で日本における技能実習制度の本音と建前が明白になりました。(『海外移住から帰国した50歳男子の北海道くらし日記』栗原将)
NHKの見識を疑う発言
今朝、7時からのニュースで、外国人技能実習生制度について放映していたのですが、締めの部分での男性アナウンサーの発言に耳を疑いました。
録画していませんが、こんな内容でした。
「労働力不足を解消するための制度ですからね」
まさに、椅子から転げ落ちそうになるくらの驚愕だったのですが、これが天下のNHKのアナウンサーの見識ということです。
技能実習生→労働力不足解消の手段にしてはいけない(技能実習法)
これは、基本中の基本です。
技能実習制度の本音と建前
技能実習生制度というのは、日本が培ってきた技術等を開発途上国等に移転し、発展に寄与するための制度なのですが、このアナウンサーは、皮肉を言えば”正しい”現在の日本の実態を伝えてしまったことになります。
外国人技能実習制度とは-公益財団法人 国際人材協力機構
現在の技能実習制度の実情→単純労働力の確保に使われている
この部分が全てではないものの、あるということです。
実際、番組に出ていた、人材を日本の会社や団体などに紹介している監理会社の人のコメントにも、
「円安で給料を上げるというのは、小規模 事業者には難しく、結果として淘汰される ことになる」
といったものがあったのですが、事業者としてのお立場は十分に理解できるものの、一方で、技能実習生制度の趣旨からすれば、こう思う訳です。
そもそも「制度自体、労働力不足の解消ではなく、技能移転が目的なんだよね」ということです。
労働力不足問題の解決に対して、安易に技能実習制度を使うのではなく、もっと根本的な施策(痛みは伴いますが、そもそも、生産性が低い事業、会社は淘汰されるべきなのです)を行うべきです。
本音と建て前、忖度は外国には通用しない
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