楽天モバイルの実店舗「楽天モバイルショップ」が、ここに来て各地で閉店となっているとの報告が相次いでいると、ネット上で大きな話題となっているようだ。
駒沢の楽天モバイルshop、この前できたばかりなのに、あっという間に閉店 pic.twitter.com/Rs7WvF4dOq
— Monk-E (@Monkeeeeeeeee) December 2, 2022
楽天モバイル豊橋ミラまち店、
2022年11月30日閉店。もう、撤去作業してた。
オープンしてから、数ヶ月。
いつ見ても客入ってなかったし。
発展途上のエリアで思った以上に目立たない場所。
有るって知ってる人の方が少なかったかも。豊橋市内は、エイデンと神明町の豊橋郵便局に有るそうです。
— いっぱち ゆーみー (@yuumi0509) December 7, 2022
これ、楽天モバイルって閉店したんやんね?
ちょうど開店して1年くらい?
0円プラン廃止してしまったしなぁ…
(自分も解約してしもた)#香里園 pic.twitter.com/jon5GJycN2— 香里園スタイル (@kourien_style) December 6, 2022
SNS上にこのような閉店の報告が上がり始めたのは、今年12月に入ってから。エリア的にも都内だけでなく愛知県や大阪府内などいたって様々で、全国的にこのような動きが出ている可能性もありえそうなところ。
また「あっという間に閉店」「オープンしてから、数ヶ月」といったコメントも多いなど、開店から1年足らずのわずかな期間で閉めた店舗が多い模様で、ユーザーをはじめ多くの人が今回の動きを唐突なものと受けとめているようだ。
今年3月には実店舗1000店を突破も…
今年3月には、楽天モバイルショップの店舗数が1,000店舗を突破したと、プレスリリースを出して大いにアピールをしていた楽天モバイル。
同時に楽天回線エリアの人口カバー率も96%を突破したということで、大々的なキャンペーンも行うなど、躍進する楽天モバイルを印象付ける出来事だったわけだが、にもかかわらずそこから1年も経たずして続々と閉店の憂き目となっているということで、SNS上ではやはり、その間の今年5月に発表された“0円プランの廃止”による、客離れの影響が大きいのでは……といったことも大いに噂されているようである。
さらに今回の相次ぐ閉店を受けて、SNS上からは「そもそも楽天モバイルに実店舗って必要だったの?」という意見も。実際、ユーザーからも「ほとんど行ったことが無い」といった声も結構多いようだ。
他のキャリアに目を向けてみると、NTTドコモは2035年度までに既存のドコモショップを約3割、約700店舗を削減することを今年5月に表明。ネットからの手続きが普及したことで、来客数が以前よりも減っていること、さらに実店舗を閉鎖することで人件費などのコストを削減し、その分を価格競争が激しい格安ブランドに回したいという思惑があったという。
その点、格安料金どころか“0円”をウリにして契約者数を集めていたにもかかわらず、コストがかかる実店舗展開を精力的に進めていた楽天モバイル。さらにいえば、そもそも楽天市場という日本最大級のECサイトを運営している企業が、なぜ実店舗展開にこだわるのか……という声もあり、ゆえに今回の大量閉店に関しては驚きこそすれ、当然の流れかといった見方も多いようである。
ハイペースで増えている“郵便局店”
このように、あたかも楽天モバイルの“終わりの始まり”といった受け止め方も一部ではされている今回の件。しかしそのいっぽうで、ここ最近郵便局で見かけるようになった、いわゆる「楽天モバイル 郵便局店」への転換を進めているのでは、といった見方も浮上しているところ。
都市部の大型郵便局を中心に増えているという楽天モバイルの郵便局店。2021年3月に発表された、楽天と日本郵政との業務提携をきっかけとして、各地に展開され始めたもののようだが、2022年2月1日時点で182の郵便局に拡大するなど、設置がハイペースで進んでいるようだ。
楽天モバイル
仙台中央郵便局店https://t.co/tVmDOz8dUE郵便局の端っこにありました📮
出張店舗にしか見えませんでした😅 pic.twitter.com/QRKT8OBUTq— 東北林檎🍎 (@tohokuringo) December 8, 2022
楽天モバイル四日市郵便局店
いくらなんでもこれは…………………仮設感がエグいですね…………… pic.twitter.com/rfA7g633SU— ししゃも (@Rakuten_mie) June 30, 2022
「仮設感がエグい」との声も漏れる、これらの実際の様子を見てみると、確かに長机ひとつに椅子が4~5脚あればすぐにでも開設できそうなお手軽さにくわえ、場所代も僅かかあるいはゼロの可能性も。街中のテナントを借りて、内装を整えて……といった従来のショップ展開と比べれば、断然お金が掛かっていないのは一目瞭然だ。
さらに楽天モバイルでは、一部のショッピングモールで「リモート契約ショップ」なるものの試験展開も始めているとのこと。画面越しのオペレーターと遠隔でプラン契約などができるというもので、こちらも設備としては安くあがりそうなうえ、何よりも人件費が相当抑えられるシステムとなっているようだ。
今年の第1四半期には、MNOとMVNOを合計した契約数が約568万回線あったのが、2022年9月末時点で518万回線まで減少した楽天モバイル。モバイル事業の不調により、楽天グループの他の事業にも影響が出ているとされるなかではあるが、店舗網整備は進めつつも徹底的な経費削減で、この難局を乗り越えようという腹のようだ。
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