2つの収益の計算方法
次にAさんは、6ヵ月後にこの定期が満期になった時のことを考えます。
・日本円での預金額(前述の通り)
124万円(1)
・外貨での預金額
10,000米ドル(2)
・満期時の米ドル預金利息額
10,000米ドル × 5.0% × 184日(3月から6カ月間)/ 365日 = 252米ドル(3)
・利息額を円換算する
6か月後に定期預金が満期になった時、
(TTMが、預金時より10円、円安になった場合)
TTM:135円、TTS:134円、TTB:136円として、以下となります。
136円(TTB)× 252米ドル(3)= 34,272円(4)
34,272円の収益が発生します。
(TTMが、預金時より10円、円高になった場合)
TTM:115円、TTS:114円、TTB:116円として、以下になります。
116円(TTB)× 252米ドル(3)= 29,232円(5)
29,232円の収益が発生します。
また、預入時より満期時に円安になっていれば、為替差益も発生します。
上記の場合、「満期の時のTTB(136円) − 預けるときのTTS(124円)=
12円」です。
「12円 × 預入外貨元本10,000米ドル(2)=120,000円」と、12万円の為替差益が発生することになるのです。
このように、机上の理論ではありますが、外貨預金では「2つの収益」が上がることが期待できます。しかし、満期に円高になるなど損失になるリスクもありますので、今回の記事はあくまで「損益の計算方法」となります。
収益の確認
上記で計算したように、利息は為替レートによって、(4)や(5)のような収益が生まれます。
ただし、利息には円預金と同様に、約20%の源泉分離課税が適用されます。また為替差益でも収益が上がれば、雑所得として原則確定申告が必要になります。
この分の納税額を差し引いた後の金額が「収益」として確定するのです。
外貨預金は損益のブレが大きい
外貨預金をするには、円預金をするよりも手間がかかり、リスクが大きい分、損益のブレも大きくなります。
外貨の定期預金をしなくても、単に預金するだけも為替の損益は生じます。
『
【人生の添乗員(R)】からのワンポイントメッセージ
【人生の添乗員(R)】からのワンポイントメッセージ
』(2023年2月15日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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ご自身の描いた老後の生活を実現するために、 40代から、退職・完全リタイアをするまでに、 やっておくべきことがあります。 そんなことはわかっているよ!! でも、行動に移せないんだよね…… 実は、何から始めようか迷っているんだよ!? そもそも、何をしたらいいのかわからないんだよね??? そんな方のために、同年代の私、 「人生の添乗員(R)」が、 ファイナンシャルプランナーとして13年の実績と、 自身の人生経験から、 40代から、退職・完全にリタイアをするまでにすべき、 「貯蓄」と「節約」について、 毎週、1テーマずつお伝えします