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NYの視点:【今週の注目イベント】米破綻銀巡るヒアリング、PCEコアデフレーター、10-12月期GDP確定値

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今週は、FRBがインフレ指標として注目しているPCEコアデフレーター、ユーロ圏の消費者物価指数(CPI)、中国のPMI、日本のCPIなどが注目材料となる。また、米国では破綻し当局の傘下に入ったシリコンバレー銀、シグネチャー銀を巡るヒアリングが開始されるため注目となる。さらに、欧米金融システムへの不安がくすぶる中、イエレン財務長官がコリンズ米ボストン連銀総裁とともに全米企業エコノミスト協会(NABE)の会合で講演が予定されており、預金保護拡大の可能性などを探る。

FRBがインフレ指標として注視しているPECコアデフレーターの2月分は前年比で+4.7%が平均予想で、FRBのインフレ目標の2%をいまだに大きく上回ったまま。パウエル議長はFOMC後の会見で、会合で利上げ停止も議論したものの、コンセンサスが利上げだったことを明らかにしている。欧米金融混乱を受け、市場は、早くて6月の利下げを織り込み始めた。一方で、FRBのメンバーは年内の利下げを予想していない。3月FOMCで示されたスタッフ予測においても、ピーク金利は前回とかわらず。本年のFOMCでの投票権はないがブラード米セントルイス連銀総裁は最近のストレスが世界的な危機につながる確率は低いとし、8割がた金融ストレスが後退し、協議がインフレに移行すると見ている。同時に、ストレスが深刻化した場合、対処すると公約。また、リセッションの確率も低いと見ている。強い成長で、23年のピーク金利見通しを5.625%へ引き上げことも明らかにしており、市場とFRBの見通しの乖離は再び大きく広がった。

パウエル議長も説明したが、FRBは金融混乱への対処と、金融政策は別物と考えている模様。金融システムは依然強く、今回の金融混乱に関して、利上げを巡る軌道を市場に十分に伝達してきたとし、一部の金融機関の管理の甘さが今回の事象を招いたと見ている。万が一、インフレが想定通り鈍化しなかった場合は、現状で利上げを継続することになる。

■今週の主な注目イベント
●米国
27日:3月ダラス連銀製造業活動
28日:2月卸売在庫、2月前渡商品貿易収支、1月FHFA住宅価格指数、1月S&P20都市住宅価格指数、3月コンファレンスボード消費者信頼感指数、3月リッチモンド連銀製造業指数、米上院銀行委、破綻したSVBやシグネチャー銀を巡るヒアリング
29日:2月中古住宅販売会契約、下院、FRBバー副議長、FDIC委員長が破綻したSVBやシグネチャー銀を巡るヒアリング
30日:週次新規失業保険申請件数、10-12月期GDP確定値、コリンズ米ボストン連銀総裁、バーキン米リッチモンド連銀総裁、イエレン財務長官が講演
31日:2月個人所得・個人支出、PCEコアデフレーター、3月シカゴPMI、3月ミシガン大消費者信頼感指数、ウィリアムズNY連銀総裁が講演

●欧州
26日:独ショルツ首相が米国で講演
27日:独IFOビジネス景況観、ショナーベルECB専務理事が講演
28日:ECBの監視委員会の委員長、エンリア氏が講演
30日:ユーロ圏経済・消費信頼感、独CPI
31日:ユーロ圏CPI、失業率、仏CPI、独失業率、ラガルドECB総裁が基調演説

●英
28日:ベイリー英中銀総裁や副総裁が議会で証言
31日:GDP

●中国
31日:PMI

●日本
31日:東京CPI

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