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いくら貯蓄があれば会社を辞めても安心して暮らせる?6年で2000万円を貯めたFPの答え=川畑明美

年収と同じ額の貯蓄があれば、1年は働かなくても暮らせます。それでも、会社を辞めるのは心許ないですよね。では、いくら貯蓄があれば会社をやめても安心なのでしょうか?(『 教育貧困にならないために 教育貧困にならないために 』川畑明美)

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仕事をするのは「社会的報酬」があるから

年収500万円の人に、年収と同じ額の500万円の貯蓄があれば、会社にしがみつく必要はありません。しかし、貯蓄があるからといって、会社を辞める人はいません。

仕事とは、お給料をもらえるからやっているものではなく、社会的報酬をもらえるという側面も
あるからです。

社会的報酬とは、「あなたはのお陰です」とか「感謝します」などと人から褒められたり尊敬されたりすることです。金銭的な報酬に対して、社会的報酬と呼ばれています。

仕事をして社会的報酬が得られているのでしたら、お金があっても会社を辞めることはありません。

それでも、年収と同じくらいの貯蓄があるというのは、「自分の自由な意思で仕事をやめられる」
という選択肢ができるというものです。

何かあれば「ノー」といえるためにも、お金が必要になるということです。

もしも「自分は正当に評価されていない」と感じているのなら、貯蓄があれば、我慢する必要も
なくなるということです。

500万円(年収と同程度)の貯蓄は、会社に縛られないためのお金ともいえるでしょう。

貯蓄がいくらあれば、会社を辞めても安心なのか?

次に「会社に縛られないお金」の金額について考えてみましょう。

先ほどの年収500万円の方は、500万円の貯蓄があれば1年間は仕事をしないでも生活できるでしょう。それでも、少し心許ないですよね。

では、どのくらいの金額があれば、会社を辞めても安心なのでしょうか?

ここは考え方が分かれるところです。金銭的報酬だけでなく、仕事には社会的報酬がともなうからです。

私は基本的に仕事が好きです。それは社会的報酬を得られるからです。

なので、一生働かないで済むほどのお金は必要としません。仕事を辞めて困るのは、貯めたお金が減ってしまうことです。

「持っているお金の利益」で数年間生活ができれば十分ということになります。

年収500万円であっても、年間300万円で生活ができるのであれば、年間300万円の利益が享受できるくらいの金額になります。

年利5%で運用できるのであれば、6,000万円の貯蓄です。

運用には波がありますが、年間300万円で生活できるなら、6,000万円くらいの貯蓄をしておけば、多少運用のリターンが悪くなってもまた働けばいいわけです。

さらに必要な生活費が少ないなら、自分の好きなように生きるのに、たくさんのお金を必要としないということです。

ひとり暮らしで年間200万円で生活できるのであれば、4,000万円の貯蓄があれば安心できると言えます。

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image by:Worawee Meepian/ Shutterstock.com

教育貧困にならないために 教育貧困にならないために 』(2023年3月30日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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