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オリエンタルチエン工業、売上高は前期比+16.3%で着地 国内外で受注動向が改善し、円安進行も追い風

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2023年5月30日に発表された、オリエンタルチエン工業株式会社2023年3月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

2.決算概要(2023年3月期) (1)経営成績

西村武氏:みなさま、こんにちは。オリエンタルチエン工業株式会社、代表取締役社長の西村でございます。本日は当社の2023年3月期の決算概要および業績予想、今後の取り組み等についてご説明させていただきます。

はじめに、2023年3月期の決算概要からご説明します。2023年3月期においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が落ち着く中で、国内外において経済活動の制限が緩和され、企業の生産活動や設備投資には持ち直しの動きが見られました。

このような環境の中、積極的な営業活動の取り組みにより、売上高は前期に比べ5億4,700万円増加し、39億400万円となり、全体として前期比16.3パーセントの増加となりました。

また、増収による影響で、営業利益は700万円増加し1億1,600万円、経常利益は2,400万円増加し1億4,300万円、当期純利益は6,500万円増加し9,300万円となり、いずれも前期に比べ増加しました。

2.決算概要(2023年3月期) (2)セグメント情報

次にセグメント情報についてご説明します。まず、チェーン事業については、国内販売では搬送機械業界、運搬機械業界や工作機械業界向けが大きく増加し、多くの業界向けに回復の兆しが見られたことから、前期に比べ2億7,400万円増加し、前期比10.9パーセントの増加となりました。

海外販売については、すべての地域で回復の兆しが見られ、特に北米、アジア向けが大きく増加したことから、前期に比べ2億6,400万円増加し、前期比44.8パーセントの増加となりました。

金属射出成形事業については、医療機器分野での受注が増加し、また、一時的に自動車業界向けの受注が増加したことから、前期に比べ4,200万円増加し前期比20.4パーセントの増加となりました。

不動産賃貸事業については、テナントの移転により前期に比べ3,400万円の減少となりました。

2.決算概要(2023年3月期) (3)地域ごとの情報

次に地域ごとの情報についてご説明します。2023年3月期の国内販売については、コロナウイルス禍からの経済活動再開の本格化に伴い、先ほどもお伝えしましたが、搬送機械業界、運搬機械業界や工作機械業界向けを中心に受注が大きく増加したことにより、前期比10.2パーセントの増加となりました。

海外販売については、急速な円安進行が追い風となり、特に北米の林業・農業・食品業界、東南アジアの油脂業界向けを中心として受注が急激に増加したことにより、前期比44.8パーセントの増加となりました。

2023年3月期における地域別構成比については、海外比率が増加し、国内販売は78.1パーセント、海外販売は21.9パーセントとなりました。

2.決算概要(2023年3月期) (4)キャッシュ・フローの状況

次にキャッシュ・フローの状況についてご説明します。2023年3月期の営業活動によるキャシュ・フローは前期に比べ9,600万円減少し、9,500万円、投資活動によるキャッシュ・フローは前期に比べ4,300万円増加し、マイナス2億5,200万円、財務活動によるキャッシュ・フローは前期に比べ3,100万円減少し、6,400万円となりました。

これにより、現金及び現金同等物の期末残高は前期に比べ8,900万円減少し、2億5,000万円となりました。なお、フリー・キャッシュフローは前期に比べ5,200万円減少しておりますが、これは、今後の事業拡大に対応するための有形固定資産の取得による支出が主な要因です。

3.業績予想

続いて、業績予想についてご説明します。2024年3月期の通期業績予想については、新型コロナウイルス感染症の分類引き下げにより景気の回復が期待されますが、再拡大の懸念は拭えません。

また、原材料・燃料価格等の高騰、為替相場の動向、ロシア・ウクライナ情勢の深刻化等、さまざまなリスク要因が多く、不透明な経営環境が続きます。

そのため、先行きは厳しいと予想されますが、当社のナンバーワン・オンリーワン製品の提案を積極的に推進し、売上の確保を図るとともに、さらなる生産性の改善に取り組むことにより収益性を高めてまいります。

以上のことから、前期と比較し売上高は1.4パーセント減少の38億5,000万円、営業利益は28.4パーセント増加の1億4,900万円、経常利益は7.7パーセント増加の1億5,400万円、当期純利益は6.7パーセント増加の1億円を見込んでおります。

4.今後の取り組み

続いて、今後の取り組みについてご説明します。今後の取り組みについては以前からの継続となりますが、1つ目はチェーン事業の営業活動強化です。国内外ともに、当社における特殊用途チェーン(オンリーワン、ナンバーワン製品)を活かした拡販・新規顧客開拓を行います。

2つ目は製品品質の向上です。特殊用途チェーンにおいて世界一の品質を追求していきます。

3つ目は生産性の向上です。徹底的に作業改善を推し進め、生産性を向上させます。

4つ目は製造管理システムの充実です。新製造管理システムの構築により、製造・管理コストの大幅な低減を図ります。

5つ目は金属射出成形事業の営業活動強化です。医療機器メーカーへの機器向け部品の需要開拓を図ります。

これらの取り組みを着実に実行し、売上高の増加、安定的な収益の確保を実現し、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指してまいります。

5.配当方針

最後に、当社の配当方針についてご説明します。株主さまへの利益還元は経営上の重要な政策の1つであることを認識し、会社発展のための企業強化に備える内部留保を勘案しつつ、経営状況に応じた利益配分を行う方針です。

これまで、業績の悪化に伴い、長期にわたり無配を継続しており、株主のみなさまには大変ご迷惑をお掛けしておりました。今般、業績の回復により財務体質の改善が進み、今後の事業展開や内部留保等を総合的に判断した結果、復配に向けた環境が整ったものと判断いたしました。

つきましては、15期ぶりに1株当たり20円の期末配当を行うこととし、効力発生日(支払開始日)を2023年6月30日とすることを取締役会にて決議しております。

みなさまには今後ともご支援賜りますようお願い申し上げます。以上、簡単ではございますが、当社の2023年3月期の決算説明を終了いたします。最後までご覧いただきありがとうございました。

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