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前日の下落影響は限られ、押し目買い意欲の強さを確認【クロージング】

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1日の日経平均は反発。260.13円高の31148.01円(出来高概算13億8000万株)で取引を終えた。前日の米国株安を映して売りが先行して始まり、日経平均は取引開始直後に30853.44まで水準を切り下げた。その後、米連邦政府の債務上限停止法案の下院での可決が伝わると、米国債のデフォルト(債務不履行)への懸念が後退。米国債を保有するメガバンクなど金融株を中心に買い直されたほか、円相場も一時1ドル=139円台半ばへと円安方向に振れているなか、輸出関連株にも買いが波及。前場終盤には31185.05円まで上げ幅を広げた。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が950に迫り、全体の過半数を占めた。セクター別では、銀行、卸売、精密機器、情報通信、空運など27業種が上昇。一方、ゴム製品、パルプ紙、繊維製品など6業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、ダイキン<6367>、KDDI<9433>が堅調だった半面、ファナック<6954>、京セラ<6971>、TDK<6762>、資生堂<4911>が軟化した。

前日の米国市場は、債務上限関連法案の下院での採決を控えて警戒感が広がり、主要株価指数は下落。これを受け、東京市場でも売りが先行して始まった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らが次回の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送りを示唆したことで円相場が一時139円台前半まで円高に進んだことも重荷となった。売り先行で始まった東京市場は、債務上限法案が下院で可決したことで、押し目買いが優勢になった。

懸念材料の一つである米国の連邦債務の上限問題はひとまず落ち着く形となったが、関係者からは、過去、債務上限が引き上げられた後に米国債が格下げされた経緯があるだけに、今後の動向には警戒が必要とみている。また、投資家の関心は6月のFOMCでの利上げが停止されるのかに移っている。2日の米雇用統計や13日の米消費者物価指数(CPI)などの結果に関心が集まることになろう。もっとも、日経平均は本日の上昇で前日の大幅下落の影響は限られており、海外勢による押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。

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