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知らないのは日本人だけ。欧米はビジネスの道具として「憎しみ」を操っている=鈴木傾城

世界史は意図的に仕掛けた「憎しみ」によって起こっているというのは、小学校の頃から教えておいた方がいい。知らなければ何度でもワナにハマってしまう。戦争の裏側にいる「黒幕」は、今も昔もこの「憎しみ」という強い感情を操り、世界中で金儲けの機会を生み出している。(『 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 』)

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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

欧米は「憎しみ」を煽り立てて何をしているのか?

現代の世界が憎しみに溢れているのはなぜか。それは、人間がもともと「憎しみ」という感情を心に持っているからだ。この「憎しみ」に着目した国々があった。広大な植民地を持っていた欧米諸国だ。

全世界を統治した欧米諸国は、支配下においた国が自分たちに刃向かわないように、恐ろしい「仕掛け」を用意した。それが「分割統治」である。

1. ある国を力で征服する
2. 国民を宗教や人種で2つのグループに分ける
3. 互いに相手を憎み合わせて消耗させる
4. そして、統治者に刃向かわないようにする

これはイギリスが得意とした統治である。イギリスが植民地を放棄したあとも、対立と憎悪は消えるわけではないので、それがそのまま現代の紛争となって爆発している。

インド国内のヒンドゥー教徒とイスラム教徒。中東のイスラム教徒とユダヤ教徒。スリランカのタミル人とシンハラ人。香港の中国人とインド人。イギリスの支配下にあった国々は、ほとんどがこの分割統治時代の憎しみに今も揺れ動いている。

これを、そのまま受け継いだのはアメリカだが、アメリカは軍事国家なので「憎しみ」の使い方が違い、自分が邪魔だと思っている国の周辺国に対して「憎しみ」を煽り立て、戦争を起こして軍事に介入して破壊と復興で儲ける仕組みを取っている。

「憎しみ」を煽り立てるのはアメリカだが、アメリカに刃向かって来ないように双方が永遠にいがみ合うようにして互いに消耗させる。

ロシアとウクライナはもともと犬猿の仲だが、その「憎しみ」を煽り立て戦争をさせて、アメリカの敵であるロシアを徹底的に疲弊させているのはアメリカだ。

互いに憎しみ合わせ、そして争わせた

世界史は欧米が仕掛けている「憎しみ」による分断によって起こっていたというのは、小学校の頃から教えておいた方がいいように思う。知らなければ何度でもワナにハマってしまうからだ。

たとえば、インドを見てほしい。

インド人はよく自分たちの国を「バーラト・マーター(Bharat Mata)」と言う。「母なるインド」という意味だが、その巨大な国土はしばしば女神に見立てられる。そのために、イギリスが去った後のインド・パキスタンの「分離独立」は、女神の身体を切断するイメージとして捉えられた。

東西パキスタンはインドの腕と見られていたから、分離独立が決まった1947年には、ネルー首相がバーラト・マーターの腕をナイフで切断しようとする風刺画が描かれていた。パキスタンとバングラデシュは、切断された女神の「片腕」だったのだ。

インドがイスラム教徒を取り込めなかったのはなぜか。1877年にインドがイギリスの植民地になってから、統治者イギリスはインドのヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立を、実に巧みに煽って利用していたからだ。

互いに憎しみ合わせ、そして争わせた。

イギリスは、ヒンドゥー教徒を結束させて反英闘争を行ったガンジーに対抗させるために、イスラム教徒やシーク教徒を支援してヒンドゥー教徒と対立させた。

イスラム教徒やシーク教徒は、インドでは少数派だ。だから、強大なイギリス政府のうしろ盾を得てヒンドゥー教徒と対抗するのは合理的な選択だった。

しかし、精神的指導者であったガンジーの融和をことごとくはねつけるイスラム教徒は、イギリスの思惑通りヒンドゥー教徒の激しい憎しみを買った。それが、ガンジーの推進する非暴力主義とは別に、過激なヒンドゥー至上主義者を生み出す元になった。

Next: 分割統治の憎悪がガンジーを抹殺した?そしてルワンダ大虐殺も…

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