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日経平均は大幅反発、東エレク大幅高や先物買い観測で39800円台まで上昇

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 日経平均は大幅反発。前日比717.67円高(+1.83%)の39883.86円(出来高概算8億8000万株)で前場の取引を終えている。

 2月29日の米国市場は反発。ダウ平均は47.37ドル高(+0.12%)の38996.39ドル、ナスダックは144.18ポイント高(+0.90%)の16091.92、S&P500は26.51ポイント高(+0.52%)の5096.27で取引を終了した。1月コアPCE価格指数が予想に一致し、前年比でインフレ改善の基調が維持されたため安心感から買われ、寄り付き後は上昇。その後、1月個人支出や2月シカゴPMI、1月中古住宅販売仮契約が予想外に悪化したため、景気減速懸念にダウは下落に転じた。下院が短期つなぎ予算案を可決すると、当面の政府機関閉鎖への懸念が緩和し下げ幅を縮小。ハイテクは長期金利の低下を好感し、終日堅調に推移し相場を支え終盤にかけ上げ幅を拡大。ダウもプラス圏を回復し終了した。ナスダックは過去最高値を更新。

 米国株の上昇を受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は大幅高となったことから、東エレク<8035>、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体株の一角が上昇。日経平均はじりじりと上げ幅を拡大し、取引時間中の史上最高値を更新する強い展開となった。先物・オプション市場を中心に新規の買いおよび買戻しが入っているとの観測も浮上しており、前場の日経平均は39888.11円まで上昇した。

 日経平均採用銘柄では、東エレクが2月16日につけた上場来高値を更新する大幅高となったほか、日本製鋼所<5631>、ニコン<7731>、川崎汽船<9107>、三菱地所<8802>と幅広い業種が買われた。日経平均以外の銘柄では、AI関連のさくらインターネット<3778>が大商いで急伸したほか、半導体関連のTOWA<6315>が一部証券会社のレポートを材料に買われた。

 一方、総務省が行政指導を行うと報じられたLINE ヤフー<4689>が売り優勢となったほか、電通グループ<4324>、サイバーエージ<4751>、住友ファーマ<4506>、あおぞら銀行<8304>がさえない。日経平均以外の銘柄では、足元急騰していた三井E&S<7003>が乱高下した結果、下落した。

 セクターでは、保険業、鉱業、電気機器、不動産業、銀行業などが上昇した一方、パルプ・紙、空運業、水産・農林業、倉庫・運輸関連業、小売業の5セクターのみ下落した。

 後場の東京市場の注目は、日経平均40000円台到達するかどうかとなる。来週8日(金)に3月限先物・オプションの特別清算指数(SQ)算出を控えていることから、先物・オプション市場では思惑に絡んだ売買が入りやすくなっているようだ。東証プライム市場で上昇している銘柄は44%に留まっており歪な日経平均の上昇ではあるが、2月29日時点の25日移動平均線との乖離率は+4.7%台まで低下したことで、短期的な過熱感はだいぶ和らいでいる。先物・オプション主導の売買が継続となれば、後場は心理的な節目の40000円台が見えてくるだろう。
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