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NYの視点:ボルティモアの橋の崩落事故、サプライチェーン混乱や輸送コスト、インフレ上昇につながる可能性

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米メリーランド州ボルティモアで26日未明、パタプスコ川にかかる橋にコンテナ船が衝突し、フランシス・スコット・キー橋が崩落した。

ボルティモア港は全米で15位以内に入り、さらに、東海岸の港で最も中西部に近く同地区での生産が集中している自動車、農機具をはじめとした機械、化学製品、石炭、砂糖、コーヒーといったものを運ぶ貨物やばら積み船の寄港が多く、製造業活動を多く支援している。特にこの5年間、自動車や農機具貨物では全米1位。米エネルギー情報局(EIA)のデータによると、ボルティモアは2023年1-9月、バージニア州ノーフォークに次いで国内2位の石炭輸出港だったという。ボルティモアはクルーズ船客の宿泊にも利用されており、当面港の利用が不可能となるとクルーズ船を運営するカーニバル社は、この事故による損失は1000万ドルに達する、と警告している。関係者は長期にわたり、原材料など製造の過程に利用される輸送に影響がでると、サプライチェーンが混乱する可能性を懸念している。

同時に、サプライチェーンのコストを再び引き上げる可能性がある。現在のスエズやパナマ運河の混乱に加え、重要な橋の喪失で輸送コストが一段と上昇する可能性が懸念される。エコノミストはインフレが今後少なくとも2、3カ月期待通りに鈍化することが見込めないと悲観的。

連邦準備制度理事会(FRB)も期待されている通りの利下げには踏み切れなく、長期にわたり高金利を維持せざるを得なくなる状況も除外できない。ドルも底堅く推移か。

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