fbpx

DeepSeek襲来…半導体株は売り?買い?NVIDIAと日本企業への影響は?長期投資家が持つべき視点=栫井駿介

日本の半導体業界への影響

DeepSeekの登場は半導体業界への影響としては、好影響の可能性があると先ほど解説しました。

しかしながら勢力図が変わる可能性もあり、それが日本の半導体企業に影響するのかも気になるでしょう。

そこで、日本の半導体業界にはどのような影響があるかについても見ていきます。

<日本の半導体業界は変わらず強い>

つばめ投資顧問の考えとしてDeepSeekの登場は、日本の半導体業界にとってマイナスの影響にはならないと考えています。

日本の半導体業界を支えている上場企業は、ソフトウェアや半導体の流行りが変っても影響を受けにくい企業が多いからです。

たとえば、東京エレクトロンは半導体製造装置をつくっている会社ですが、GPUに関連した企業だけに納入しているわけではありません。

どんな半導体が開発されようと、半導体の需要がある限り製造装置を供給できます。

また東京エレクトロンの顧客であるインテルが製造している半導体は、パソコンからスマホ、AIなど用途が様々です。

そのためGPUの需要が減少したとしても、日本の半導体関連企業へのネガティブな影響は弱いと考えています。

<日本の半導体業界の株価はどうなる>

株価としては、エヌビディアと深く関連のある企業の業績は落ち込むかもしれません

特に将来を見越して割高で取引されていた企業の株価は、大きく下落する可能性もあるでしょう。

ですが、これは一時的なもので基本的に影響は少ないと考えています。

DeepSeekの登場によってこれから起きることは、今後拡大していく半導体業界の大きなうねりの1つでしかないとみています。

そのため、長期的にみると半導体業界の株価はまだまだ伸びていくでしょう。

【関連】期待外れ「アドバンテスト」減収減益で株価下落は買い?半導体銘柄と生成AIブームの今後をどう読むか=栫井駿介

まとめ

今回は、DeepSeekとはなに?という疑問から、エヌビディアが受ける影響について解説しました。

DeepSeekはChatGPTなどと並ぶAIサービスで、低コストで開発されたにもかかわらず高性能なサービスです。

DeepSeekは、従来までと違い低性能な半導体を使い安いコストで開発されました。

そしてAI開発に必須だったエヌビディアが製造する高額な半導体を使わなくても、AI開発ができると判明したためエヌビディアにとってはネガティブなニュースとなりました。

また、エヌビディアは時価総額がかなり多いので株式市場にも大きな影響を与えるのではと懸念されています。

ですが、DeepSeekの登場は成長過程にある半導体業界の変化の一つだと考えています。

つばめ投資顧問の見解としては、DeepSeekの登場を織り込んでいて株式市場がそこまで苦しくなるとは考えていません。


つばめ投資顧問は、本格的に長期投資に取り組みたいあなたに役立つ情報を発信しています。まずは無料メールマガジンにご登録ください。またYouTubeでも企業分析ほか有益な情報を配信中です。ご興味をお持ちの方はぜひチャンネル登録して動画をご視聴ください。

※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取り扱いには十分留意してください。

【関連】100億円投資家・井村俊哉さんのファンドに乗っかるべきか?運用方針と6つのリスクを解説=栫井駿介

image by:mundissima / Shutterstock.com
1 2 3

バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2025年1月29日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

無料メルマガ好評配信中

バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問

[無料 ほぼ 平日刊]
【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー