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株価ピークから6割減「オムロン」今が買い?長期投資家が注視すべきリスクと将来性=元村浩之

<シーメンスとの協業という光明>

期待できる要素として、オムロンは2019年頃からシーメンスと協力関係を結びつつあります。オムロンが得意な製造ラインの効率化に対し、シーメンスはAIを活用した工場全体の効率化や予測強化を得意としており、両者の領域は補完関係にあります。シーメンスというグローバル企業と連携することで、世界市場の開拓が進む可能性も考えられます。

長期投資における投資判断:当面は様子見か

オムロンは、売上構成比の高い制御機器事業が外部環境に振らされやすい状況は、当面変わらないと見られます。直近の決算では、ようやく大底を脱しつつある印象もありますが、第1四半期だけで長期的な回復を判断するのは難しい状況です。

株価はかつてと比べると大きく下がっていますが、長期投資の観点から、オムロンに投資する根拠は、中長期的に底堅いビジネスを確立できるかどうかです。

  • 短期的な回復期待
  • 中国の市況感が回復すれば、制御機器・電子部品事業が回復し、業績が上向き、バリュエーション水準が回復する可能性はあります。

  • 長期的な確信
  • ヘルスケア事業、社会システム事業、データソリューション事業といった日本中心に健闘している非コア事業が、海外でもうまく展開できるような気配が見えれば、投資対象として面白みが出てくるでしょう。

しかし現時点では、構造改革の難しさ、ソリューションビジネスの不確実性、そして中長期的なビジネスモデルの確信が得られていない状況です。このため、当面は長期投資のスタンスで見るならば、様子見をすべきであると考えられます。


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image by: Tada Images / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2025年10月9日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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