「危機管理の鉄則」を知り、自分の預金を守り抜こう
キプロス国民は、銀行預金を引き出せずに困り果てました。このリスクをなくすには、手元に一定額の現金を持っておくのが有効です。
2週間から1カ月ぐらいを凌げる現金を持っていれば、キプロス国民のように困り果てるという事態にはなりません。
そして、多くの資産を持っている人は、そもそも余分なお金を「預金」という形で持たないことが有効な預金封鎖対策になります。
日銀のバランスシートを見ると、大半のお金が、借方(資産の部)に「国債」、貸方(負債)に「預金」として記載されています。
<日銀のバランスシート>
借方 貸方
国債 預金(日銀券)
複式簿記の基本は「等価交換」です。日銀は、日本国債と通貨「円」を等価交換することで、民間銀行に通貨「円」を供給しています。
銀行に多くのお金を預金することは、日本国債を保有することと何ら変わりません。
2018年に向かって、需給環境悪化により、国債は暴落するリスクが高くなっています。国債価格の下落は、等価交換している通貨「円」の価値下落を意味します。
そこで、次の2つの対策を実施しておけば、預金封鎖のリスクを大幅にヘッジできます。
<対策1>
通貨「円」のポジションを下げて、他の資産(株式・不動産・ゴールド等)のポジションを上げておく。
<対策2>
2週間~1カ月程度を凌ぐための現金を保有しておく。
これらの対策は危機管理の一環となります。
忘れてはならない「危機管理の鉄則」
「悲観的な予想を元に万全の準備をして、楽観的に対応する」
多くの場合、「楽観的な予想を元にたいした準備もせず、悲観的な対応に追われる」という逆パターンの行動になってしまいがちなので、気をつけましょう。
以上が、キプロスの預金封鎖から学べることです。
預金封鎖は「不意打ち」でなければ効果がないため、政府側は突如、預金封鎖を宣言します。この不意打ちを防ぐには、「危機管理の鉄則」で臨むのが賢明なのです。
『ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資~雪ダルマ式に資産が増える52の教え~』(2016年8月21日号)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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