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問題:アメリカが北朝鮮に先制攻撃を仕掛ける「確率」を求めよ=八木翼

北朝鮮側のオプションは3つ。最悪シナリオの可能性はどの程度か?

では、北朝鮮が攻撃を仕掛けてくる可能性はどの程度あるのでしょうか?

北朝鮮のオプションとしては、下記の3つがメインでしょう。

  1. 米国との対話に応じ、核兵器を放棄する(制裁を解除。体制は維持)
  2. 米国との対話に応じるふりをし、核兵器の実験を続ける(制裁解除。体制は維持)
  3. 米国との対話に応じず、戦争をする(制裁そのまま。体制崩壊)

そう考えた時に、どう考えても(2)が一番適当だと思います。

米国は先制攻撃することはあまりないのですが、シリアでは見事な先制攻撃をして、ロシアの機嫌を損ねています。そう考えると、今の米国は本気である可能性が非常に高いです。

漫画『HUNTERXHUNTER』(ハンターハンター)のゲンスルーというキャラクターが、交渉において大事なことを言っています。「いかに冷静でイカレてるか相手に理解させるのがコツだ」。トランプは、シリア攻撃でこれを印象付けることに成功したように思います。

北朝鮮はかなり追い詰められていますね。そこで、最初に北朝鮮が取る行動として3つのオプションを考えると、それぞれの確率は、だいたい以下のようになるでしょうか。

  1. 10%
  2. 40%
  3. 50%

これにアメリカが攻撃する確率をかけ合わせてみましょう。

北朝鮮が(1)を選んだ場合、アメリカが攻撃する確率は0%です。
北朝鮮が(2)を選んだ場合、アメリカはそれが明るみになり次第100%攻撃します。これは、ほぼ間違いなくバレると思います。
北朝鮮が(3)を選んだ場合、アメリカはほぼ間違いなく応戦します。

こう考えていけば、かなり高い確率で戦争がはじまります

日本を見ていると、なんとなく戦争にはならないような雰囲気を感じますが、私は十分に注意すべき案件だと思っています。戦争が行われれば、日本は不景気になるように思われますが、北朝鮮が孤立した中で戦争となれば、決着はすぐにつきます。問題は、中国がどこまでそれを許容するのかという部分でしょう。

もしかすると、「米国 vs 北朝鮮」という認識ではなく、「米国&日本&韓国 vs 北朝鮮&中国&ロシア&シリア」という、長期戦で考えていく方が現実的なのかもしれません。

Next: 北朝鮮は1年以内に小型核弾頭を完成させることができるか?

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