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イエレンも注目する失業率と株価の関係~何がNYダウを下支えしている?=若林利明

証券市場では「NYダウ」の動向を見る際、マクロ指標である「失業率」が重要視されています。本稿では「長期国債(10年物)」と合わせて3指標の動きを比較します。(『資産運用のブティック街』若林利明)

筆者プロフィール:若林利明
外資系機関投資家を中心に日本株のファンドマネージャーを歴任。現在は創価女子短期大学非常勤講師、NPO法人日本個人投資家協会協議会委員。世界の株式市場における東京市場の位置づけ、そこで大きな影響力を行使する外国人投資家の投資動向に精通する。著書:「資産運用のセンスのみがき方」(近代セールス社)など。

※本記事は有料メルマガ『資産運用のブティック街』2016年10月4日号を一部抜粋・再構成したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

グラフで読み解く NY株式市場と失業率、米10年債の気になる関係

株式市場と失業率…マクロ経済回復時の中期指標として有効

証券市場ではNYダウの動向を見る際、マクロ指標である失業率が重要視されています。しかし、1980年から2016年の過去36年間に遡って両者の関係を見ても、一定ゾーンで上下動する失業率、そして基本的に右肩上がりで推移するNYダウを比較するには限界があります。

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労働関係の学者でもあるイエレン連銀議長は、雇用関係の指標を常に注目していると言われておりますが、失業率に関してはおそらく中期3年から5年ぐらいのサイクルで見ていると思われます。一般的に失業率5%前後の水準は、米国では改善余地が限られ、ほぼ完全雇用に近い数字ともいわれております。過去の実績からすれば、現在の水準4.9%はほぼそれに達している値なのです。

失業率」と「NYダウ」そして直近NY市場の動きに大きく影響を与えているとされる金利指標である「長期国債(10年物)」の動きを比較しました。2012年3月から直近までの3指標の動きです。

※失業率とNYダウは基本的に逆相関の動きを示します。指標を見やすいものにする為、失業率を逆数にして再計算し、NYダウとの相関が見やすいように作図しました。10年国債の動きを含めて、これら3つの数値を2012年3月を1として、その後6か月ごとの変化を2016年6月まで連続して表示しております。

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参考のために失業率・NYダウ・10年国債の3つを指標化する前の「実数値」を、スタート地点・中間・最終地点で示します。

161005wakabayashi_2

なお、NYダウ、失業率の一般的認識のパターン(逆相関関係)は、次のようになっております。 

161005wakabayashi_3

Next: 典型的な金融相場。何がNYダウを下支えしているのか?

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