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普及しはじめた「人体埋め込みチップ」が示す人類の未来と本当のリスク=浜田和幸

人体実験が進む体内埋め込み型マイクロチップ。手や腕ではなく心臓や脳の近くに埋め込んで、臓器の機能強化に結び付けようとする研究も進んでいる。(浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』浜田和幸)

※本記事は有料メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』2017年7月28日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。

進む「人間とロボットの融合」最先端研究はここまで来ている

便利な体内埋め込み型マイクロチップ

ぶっちゃけ、人間とロボットの合体が時間の問題となってきた。

いわゆる「サイボーグ」が普通に世の中に登場するのも間近なことに違いない。人間の感情や記憶を除き、臓器や筋肉など、マシーンで新しいものに入れ替えることは難しい話ではない。遅かれ早かれ、サイボーグ化することで、人間は半永久的な寿命を手に入れる時代になるだろう。

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その初期段階の試みとして、1979年に開発されたマイクロチップを体内に埋め込む実験が急ピッチで進んでいる。1991年頃から、各地の動物園では園内の動物にマイクロチップを埋め込み、健康管理や行動監視に利用し始めた。アメリカでは2000年から家庭用のペットにチップの埋め込みが義務付けられるようになり、多くの州で実施が広まっている。もちろん、ニワトリやアヒル、ハムスター、ネズミは例外扱いだ。

いずれにせよ、動物実験で得られたデータをもとに、人体への埋め込みが最も進んでいるのは軍隊と病院である。米軍の場合は、「バイオチップ」と呼ばれているが、兵士の血圧、呼吸など体調に関する情報を24時間モニターしており、指揮官が部下のストレスを把握し、作戦遂行能力を高めるために役立っているという。

こうしたチップは手や腕に埋め込まれているが、近い将来、心臓や脳の近くに埋め込み、臓器の機能強化に結び付けようとする研究も進んでいる。

民間企業でもさまざまな実験が繰り返されるようになった。飲料の自動販売機メーカーでは、手に埋め込んだチップで決済ができる仕組みを構築中だ。また、セキュリティ会社では、オフィスへの入退室の際やコンピュータへのアクセスの認証に埋め込みチップを使うという。既に病院では、入院患者の体調管理に効果を発揮している。

Next: 開発者が胸を張る「これほど安全な個人認証はない」は本当か?

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