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“証券マンのセールストーク”が誕生させた、群馬の大投資家・Fさんの話

狙いは三菱重工。信用建玉15億円、往復600万株のペロを切りまくる

新日鐵株の売却益により証拠金は4千万円に増えたが、私はその信頼をベースにFさんを口説き、さらに新規資金1億6千万円を融通していただいた。

総額2億円の証拠金を担保に、300円までの株を200万株単位で売買する計画である。これで約6億円の建玉になる。

ターゲットとした銘柄は三菱重工だ。私はこういうとき、利回りがどうとか、PERがどうとか、そういったチマチマした話は一切しない。

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三菱重工業は、かつて零式艦上戦闘機を開発し、大和型戦艦の武蔵を建造し、世界を震え上がらせた企業です。それに零戦の『栄』エンジンは当地・群馬県太田市にある富士重工、昔の中島飛行機製ですよ。だから当地の名士たるFさんにこそ、世界を震撼させた三菱重工でひと儲けする資格がある。どうですか、あたりまえでしょう

と気宇壮大な話を持ちかける。果たして、Fさんの食指は動いた。

三菱重工200万株の商内は、200万株買いの200万株売り、往復400万株になる。これは当時としては並みの営業マンが1ヶ月かけてこなす仕事量より多かった。それを私は一瞬にして済ませることに成功したのだ。

その後、Fさんは利益を重ねて証拠金を5億円にまで増やし、15億円の信用建玉を持って、300万株レベルの売買を常時執行するようになった。売り買い往復で600万株。これほどの投資家は、野村の北関東東北営業本部内、個人・法人合わせても、Fさんたった一人しかいなかった。

おかげで私は、並みの営業マンの半年分の仕事を30分でこなすようになった。当時、300万株単位の売買伝票は「伝説のペロ」と言われた。もう半世紀近く前のことである。

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