「子どもにお金の苦労はさせたくない」と考える親は多いと思います。しかし、お金の話をまったく子どもにせず、お金と向き合わせないのは問題があります。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
お金に苦労せずに育った子は、社会人になってからもっと苦労する
「お金の話」を子どもにしない親が多い
お金の管理の方法は親から学ぶしかないのですが、そもそもお金の話をしない親御さんは多いと感じます。
「子どもにお金の苦労はさせたくない」。相談を受けていると、このようなお言葉をいただくことがあります。
私ももちろん、子どもには苦労させたくない、望んだ教育は受けさせたいと考えていますが、「お金の苦労をさせたくない=お金と向き合わない」では、いけないのです。
こんな話を聞いたことがあります。
「もしも今3万円があったら何が欲しい?」と小学生に聞いたところ、「欲しいものはないので貯金します」と、答えるお子さんが多かったのです。
貯金するのは良いことですが、「欲しいものはない」ことは、お金の教育上、良くありません。
ニーズとウォンツを理解しよう
お金は、使うためにあるものです。貯金は、将来の大きな買い物のためにするものです。
それを教えずに、子ども時代に欲しいものを買い与えて「お金に苦労」をさせずに、社会人になってから突然「初任給の20万円以内で生活しましょう」と言われることの方が、苦労するのではないでしょうか?
お金の管理は、ニーズとウォンツを理解することから始まります。
ニーズは必要なもの。
ウォンツは必要ではないけれど欲しいものです。
ニーズは与えてもよいのですが、ウォンツは簡単に子どもに渡してはいけません。あなたは、子ども時代にそれを学びましたか?
もし学んでいなくても大丈夫。今からでも、十分に間に合います。
『教育貧困にならないために』(2017年7月24日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
無料メルマガ好評配信中
教育貧困にならないために
[無料 ほぼ日刊]
人生で二番目に大きな買い物は、子どもの教育費。教育費を意識して貯蓄していますか?「実はコレだけ必要です」から、「学資保険でまかなえるのか?」「目減りしない資産管理」「我慢しない節約」「ゼロから稼ぐ方法」までを調べて実践したことを紹介しています。教育ローンに頼らず、老後資金も確保できる教育費の貯め方を伝授します。