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バリュー投資の視点で選ぶ「2017年注目セクター」と厳選銘柄3つ=栫井駿介

2017年に注意すべきポイント

さて、いよいよ2017年の見通しについて考えていきたいと思います。

バリュー株投資では市場から見放されている銘柄にこそチャンスが眠っていると考えます。逆に言えば、今市場で盛り上がっている銘柄は投資の対象外になります。そのような観点で「注意すべきポイント」は、「輸出」「設備投資」「開発競争」です。

注意点その1:輸出

トランプ新大統領決定以後、ドル高円安が進み、輸出関連企業の株価は大きく上昇しました。しかし、私はトランプ相場を期待先行の不安定なものと考えています。期待を裏切るようなことがあれば瞬く間に崩れ去っていく可能性も否定できません。

為替の動きを読むことは困難を極めますが、確実に言えることは、円安になればなるほど円高リスクも大きくなるということです。

足元の為替水準は経済実体に対して円高とは言えない水準であり、いつまた円高に向けた動きになるかわかりません。そのため、為替により業績が大きく左右される輸出関連企業は避けたいところです。

注意点その2:設備投資

為替と同様に不安定要素と考えているのが景気です。世界経済は、リーマン・ショック以降約8年にわたる回復傾向が続いています。しかし、経済学が示している通り、景気は必ず循環するものです。景気の拡大は、すでに過去最長の期間に及びつつあります。

景気が後退に向かうからと言って、再びリーマン・ショックのような事態が起こるとは限りません。それでも、米国株が史上最高値を更新し続けるような相場は終わり、期待の剥落による株価下落は避けることはできないでしょう。

企業の設備投資は、景気にとても敏感です。景気が悪くなれば、企業は当面必要のない設備投資を絞りますから、設備を納入している企業は大きなダメージを受けます。企業を顧客とする銘柄には注意が必要です。

そのような企業が輸出関連企業であれば、景気減速と円高の二重苦に襲われるでしょう。もちろん、優良企業にとってはそれが一時的なものである可能性が高く、株価が大幅に下落していればかえって投資のチャンスとなるでしょう。

注意点その3:開発競争

「テーマ株」として盛り上がっている銘柄が取り上げられることがありますが、私はその傾向に全く賛同できません。

注目されるテーマには、あらゆる企業が参入してきます。すると、開発投資や価格競争が過剰となり、会社の利益を圧迫します。株価は一時の熱狂で急上昇したとしても、現実に引き戻されて急落した例は枚挙にいとまがありません。

目下盛り上がっているテーマと言えば、自動運転が挙げられます。自動車会社だけではなく、グーグルやアップルなどのIT企業も参入しています。各社はおくれを取るまいと、研究開発や買収に多額の費用を注ぎ込んでいます。

しかし、どの会社も目指すところはほとんど同じであり、技術が進展して消費者にとって素晴らしい商品が出来上がったとしても、それらの商品は似たもの同士になるでしょう。その結果、最終的に価格競争に陥る可能性が高いのです。

もちろん、突出した技術で大きな利益を生む企業が現れる可能性は否定しませんが、それは少数の勝者であり、大多数の企業にとって「利益なき競争」となるでしょう。

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