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緻密な情報分析で「町に血が流れる時」に買い、年利80%以上を叩き出す投資家H氏

有名大型株の買いでテンバガー達成、投資判断のカギは?

次は10年以上前の話だ。米ITバブル崩壊後、日本市場も大いに売り込まれ、2002年後半から2003年春にかけて日経平均株価はバブル崩壊後最安値(当時)となる7,603.76円を示現した。

当時の日本市場は、(1)厚生年金基金の代行返上にともなう売り (2)企業同士の株式持ち合い解消による売り (3)税制改正を嫌気した所謂タンス株の売り、これら3つの売り材料が重なったこともあり、歴史ある著名銘柄、誰もが知っている大型株が暴落し続けていた。

この時、H氏と私が投資行動の根拠としたのは、ジュリアン・ロバートソン氏率いるタイガーファンドの破綻であった。

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エンロンやワールドコムの破綻など、米ITバブル崩壊を象徴する出来事は色々あって、多くの投資家が狼狽したものである。だが、それ以前の2000年に、オールドエコノミー銘柄へのバリュー投資を行うタイガーファンドが運用成績不振から解散に追い込まれていた。

このタイガーファンドの破綻こそ、大型バリュー株の底近しを示唆する、真に象徴的出来事ではあるまいか」H氏と私の意見は一致していた。買いを躊躇する理由はない。

その頃、例えば住友系重工業の本山たる住友金属が額面割れの40円台であった。シームレスパイプで世界一、新日鐵と提携する歴史ある大型鉄鋼株。かつて「鉄は国家なり」とまで言われた名門企業、それが40円台、いや最安値は38円か幾らかで買えた。その後、3~4年で15倍になった。

また例えば、いすゞ自動車だ。インド旅行ではいすゞ車ばかりを見たし、当時はまだ「世界のGM」だった米ゼネラル・モーターズが筆頭株主だった。潰しっこない。この株が31~32円で幾らでも買えた。安値30円が長かった。特別に敏捷な人だけが買えるというわけではなく、いつでも誰にでも買えた。これも3年後に10倍になった。

さらにはステンレス日本一、世界でも有数の日新製鋼だ。筆頭株主は新日鐵で、これも潰しっこない。これがまた破綻価格の40円台で幾らでも買えた。35円の安値まであった。この株も3年後には数倍になった。

このような投資行動は「人の行く裏に道あり花の山」とは正反対だ。表通りに横たわっている大型名門企業、誰もが知っている著名株を買う。

本連載の南紀の元町長T氏の回(大型銘柄を徹底ナンピンし、株券を“焼き捨てる”Tさんの投資術)でも紹介したように、投資家は儲け易いところで儲ければよく、特別な度胸も特殊な智恵もいらない。そのために必要なネタ、象徴的な出来事は、風に吹かれて転がっていることも多い。それに気づくのもHさんの情報力のウチなのだ。

Next: Hさん流、次々と儲け話を呼び込むための「4つの条件」

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