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来週は「日経平均株価の下値水準」に注目!相場のリバウンドが期待できる可能性が

日経平均は25日移動平均線を上回り上値を目指すことができるか?

今週の株式相場は、先月末からの相場調整で買い気の鈍い展開となっていた先週の流れから、週明け月曜日には見直し買いが優勢。火曜日も戻り売りをこなす動きを見せ、水曜日は買い進まれたあと、木曜日には売り直されたものの、金曜日も買い優勢の流れとなるなど、見直しが進んでいます。

日経平均株価は、先週末の1万9300円台から、月曜日に1万9600円台、水曜日に1万9700円台に。木曜日に1万9500円台まで調整したものの、金曜日は再び1万9700円台まで戻しており、先週から水準を切り上げてきました。

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日経平均株価チャート 2015年5月15日終値

先週の東京株式市場は、週末五連休中の外部要因悪化が響き、リスク回避の流れが見られました。

ただ、米雇用統計結果を好感した米国株上昇を受けて、週明けは見直し買いが優勢に。先週末に米労働省が発表した4月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月から22万3000人増加、失業率は5.4%と前月の5.5%から低下しました。この数字は市場予想とほぼ同水準だったことから、FRBによる早期利上げ観測の後退につながったほか、10日に中国人民銀行が金融機関の預金・貸し出しの基準金利を引き下げると発表したことも刺激材料となり、週明けの東京株式市場は金融政策を追い風に見直し買いが進みました。

火曜日には、米国株下落とともに売り優勢の立ち上がりとなったものの、1ドル120円奪回の円安推移とともに下げ渋る動き。水曜日も寄り付き直後に1万9494.70円と1万9500円を下回る局面をみせたものの、その後は下げ渋り、先物主導で浮上。世界的な国債利回りの上昇や、欧州株の下落といった外部要因軟化をこなして大引けに掛けて上げ幅を拡大して、日経平均は4営業日続伸。
決算相場終盤で買い安心感も高まったようです。

木曜日は前日の米小売売上高が予想を下回り、景気減速懸念が台頭。軟調な米国経済指標を受けてのドル安から、円高推移を嫌気した売りが主導したものの、米国株上昇や欧州中央銀行(ECB)ドラギ総裁の金融緩和策の継続に関する発言などとともに金曜日には買い直されており、先月末からの相場調整に対する見直しが進みました。

さて、今週で決算発表シーズンも終了。来週も出揃った決算のなかから、業績の悪いものを売って、業績の良いものに乗り換える「選別物色」の局面が強まりそうですが、これまでの決算内容に沿って売買が中心となる個別主導の流れから、株価指数の方向性を睨む「全体観」も次第に高まってくることでしょう。

決算銘柄では、2015年3月期の業績予想を取り下げ粉飾会計疑惑が浮上した東芝、資本金を1200億円から5億円へ99%超となる大幅減資が伝えられたシャープが急落。一方で、自社株買いを発表したトヨタ自動車や電通、金曜のザラ場中に1000億円規模の自社株買いが報じられた三菱UFJなどは強い動きとななり、改めて今回の決算で株主還元策等を打ち出した企業への見直しも進みそうです。

また、日経平均株価は月曜日に反転したあと、火曜日以降は下値水準を切り上げる動きをみせていますが、ちょうど5日移動平均線と25日移動平均線の間で往来が確認されており、このまま下値水準を切り上げられるかが焦点となりそうです。金曜日の日経平均株価も、立ち上がりで5日移動平均線(1万9662.72円)を奪回し、同線を下値支持に水準を切り上げたものの、25日移動平均線(1万9778.48円)を上抜けるまでには至っていません。

そこで、来週は「日経平均株価の下値水準」に注目してみてください。このまま下値水準を切り上げていくならば、先月末の全体調整とともに水準を切り下げていた銘柄の自立反発期待も高まる状況となりますし、相場の基調転換局面を狙ったリバウンドも期待できます。特に来週18日月曜には野村の投信設定に伴う好需給なども期待されており、日経平均が25日線を上抜けていけるかどうかがポイントになるでしょう。

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