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暴騰するビットコイン相場の未来はなぜ「誰にも予測不可能」なのか?=吉田繁治

ビットコイン高騰、市場のどんな心理を反映?

ビットコイン高騰(急騰)の背景には、「リーマン危機のあと、世界の中央銀行がゼロ金利を敷き、マネーを増発している。これは、いずれマネーの価値の下落をもたらすのではないか」という心理があると思っています。

このため、金よりも新規生産量(=現物の売り)がはるかに少ない、ビットコインが買われた。これが、2017年の高騰の背景にあるでしょう。

今後、ビットコインが高騰を続けるか、あるいは暴落するか。「1BTCが100万円を超えてもまだ安い(今後も買いが増える)と考え、買う人が増えるかどうか」にかかっています。関心は呼んでいますが、関心だけではダメで、実際に買う行動が増えるかどうかです。

一般には、「新聞とテレビが高騰を騒ぎはじめたときが相場の終わり」という格言があります。格言とは、過去多くの場合、そうだったというところから作られたものです。

相場の先行きは常に「分からない」

複雑系の経済である相場の先行きは、常に、分からない。私は、短期の小さな利益を積み上げるシステムトレードを作る前、過去18年5000日の株価(日経平均)を調べました。すると上げの日と下げの日は、見事に2500日:2500日でした。実に感動したのです。

明日上がるか、下がるかは50:50のランダムウォーク(確率変動)」というのが、願望の心理ではなく、事実(FACT)の示すところでした。人々は、あるときは金融商品を「願望」混じり、別の時は「失望」で見ています。これが論理とは違う心理です。

風景を見るとき、人間にとっては、そのときの幸福や悲しみの心理が混じった「心象」になります。写真は、映像情報をこころを込めずに写します。人の目は、こころのありようを、見た物に反映させます。好きな人の顔を見るときも、思い入れが入るでしょう。これを写し取ったのが、芸術でしょう。他人の子供と自分の子供では、ほとんど似た同じ顔でも、将来を予想したときは、違って見えるものです。

同じ株価の罫線(ローソク足のグラフ)が、願望で見ると上がることを、失望で見れば下がることを示すように見えるのです。すでに終わった、米国の個別株の株価の罫線を、1/3くらい隠して予想してください。当たりますか?

相場では、ルーレットの奇数や偶数の連続のように、連騰や下落が続く時期も混じります。しかし、1年で見れば、上げも下げも50:50

システムトレードでは、短期の上げ下げの、確率変動(ボラティリティ)の幅を利益にするプログラムを作ったのです。17年9月以降、実際の株価でテストしていますが、利益の成績がいいことは、ほぼ実証されつつあります。

Next: いずれは歴史的な下げが来るビットコイン。その時期は?

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