ビットコインは今後どうなるか
読者の関心は、日本人の買いで一時200万円に高騰したBTCが、今後、上がるのか下がるのかでしょう。上がるには3つの条件が必要です。
<BTCが上がる3条件>
- 使える店舗が増え、通貨の条件である一般交換性を確保すること
- マネーロンダリングや資本規制(外貨交換の制限)の障害として、政府が禁止しないこと
- 個人投資家の買いが増えること
使える店舗数は増加傾向にあります。
中国のように元の外貨交換を規制する国では、禁止されることはあるでしょう。日本・米国・欧州では、政府は禁止しないとみています。長期的には、現在の通貨を、価値が目減りするマイナスの金利をつけることもできる仮想通貨に変える考えをもっているからです。
残る問題は、投資家による買いが増えるかどうかの予想です。
「銀行系仮想通貨」の出現でビットコインは終わる?
BTC風の仮想通貨を世界の銀行が開発した場合、BTCの希少性は薄れます。そうすると価値変動のリスクが高いBTCへの投資は、次第に減って行く可能性があります。BTCの高値は、それまでの命のようにも思えます。
2018年、2019年は大丈夫でしょうか。銀行系の仮想通貨が出ると予想される2020年頃は危ないです。価格が下がっても、老舗のBTCがなくなるという意味ではありません。価格のボラティテリティ(価格変動率)が低い通貨に変わって行くことです。
株式市場でも、上場会社が増えると、投資資金の集中は減ります。これと同じことが、銀行系の仮想通貨の登場で起こるでしょう。
銀行系の仮想通貨は、1つの銀行が始めると、ごく短期間で、クレジットカード会社のように増えていきます。BTC風の仮想通貨は、ゼロ金利が経営を圧迫している銀行が、競って開発するからです。