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バフェットがさらにアップル買い増し。賢人は成長株をいつ買っている?=栫井駿介

「割安・下落時に買う」を徹底している

バフェットがアップルを買っている理由がわかったところで、もう一つ気になることがあります。それは「いつ買っているか」ということです。それについては、Bloombergによる以下のチャートが参考になります。

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2009年に買い始め、2012年の反落した際に買い増しています。しかし、2014年の高騰時には逆に売却し、一旦利益確定しています。その後の低迷期間に再び買い増し、直近でも大きく買い増しています。

あわせて、PERの推移を見てみます。すると、大きく買い増しを行ったのは2012年(12.07倍)、2016年(13.94倍)と、いずれも15倍を下回ったときであることがわかります。

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この売買動向から、バフェットが買うタイミングについての示唆が得られます。

  • 買うのは株価高騰後の反落時が中心
  • PER水準が15倍を下回る水準のとき
  • 価格高騰時には利益確定も行っている

この売買方針は非常にシンプルです。バリュー投資の原則に従い、割安かつ株価下落時に投資します。また、バフェットは永久保有を標榜していますが、実際には価格高騰時には利益確定を行っています。割高感があればすかさず売るということでしょう。

直近の買い増しは、必ずしも割安とは言えない水準(PER18倍)で行っていますが、それだけアップルの価値に自信を持っているということでしょう。2月の急落時に買ったとすると、少しでも安い時に買うことでリスクを軽減していることが伺えます。

Next: 素晴らしい企業が「割安」になるタイミングがある

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