自分に相続権があるなら、忘れずに「負債の」相続放棄を
ただし、1銭も相続しなかったからといって債務の返済義務まで消滅するわけではありません。
相続人が自分たちで債務をどのように負担するのかを決めない限り、法定相続分に応じた割合を負担しなければなりません。
債務の返済義務を負わなくていいのは、相続放棄を選択した相続人のみなので、その点についても、勘違いしないようにしましょう。
また、相続放棄を選択すると、はじめからその相続人がいなかったものとみなされるわけですが、相続税の基礎控除額を計算する際や、みなし相続財産の非課税枠を計算する際の法定相続人のカウントは、相続放棄者も含めて行います。
つまり、相続放棄者がいるからといって控除額や非課税枠が減少することはありませんので、覚えておきましょう。
焦らずに冷静な判断を
今回は、見落としがちな相続放棄のポイントについて解説しました。
“言われてみれば当然”と感じるかもしれませんが、相続放棄には3カ月という期限が設けられているので、つい焦ってしまい、確認不足からトラブルに発展することも珍しくありません。
最低限の知識を身に付けておけば、相続が発生しても気持ちに余裕を持たせることができると思いますので、「相続手続きを行う際の注意点」についてはしっかり把握しておきましょう。
『FPが教える!相続知識配信メルマガ☆彡.。』(2018年10月9日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
無料メルマガ好評配信中
FPが教える!相続知識配信メルマガ☆彡.。
[ほぼ 平日刊]
最近なにかと話題になっている相続。実は相続手続きの約9割はご自身で行わなくてはならないのです。そうであるにも関わらず、相続が発生してから急いで手続きに取り掛かる方がほとんど…。また、相続トラブルはごくごく一般的なご家庭ほど発生しやすいのです!うちは資産家でもないから関係ないとは言ってられません。相続手続きに関する記事はもちろん、事前の相続対策についての記事も配信していきます。疑問点やご質問がありましたら、お気軽におっしゃってください。わかりやすく回答させて頂きます!