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株価とは何か?ガンで余命宣告を受けた私が若い甥に伝えたい「資産形成のための方法論」=石川臨太郎

株価は企業の価値そのものではない

私も人のことは笑えません。3月以降は丁半バクチを打ち続けてきましたから批判をできる立場ではありません。

しかし、少し頭を冷やして考えたら、企業の本当の価値が毎分・毎分変ることなどありえないです。半年で2倍になることもあれば、2分の1になってしまうこともある株価です。

ひどい場合は1年で100分の1になってしまった企業の株価さえ過去にはありました。倒産した企業ではありません。同じような業績を上げているのに人気で株価は暴騰したり、暴落することもよく起こります。

その時々の市場の環境や、経済、政治、地震など自然災害でも、テロや戦争などの人災でも、株価は常に動いていきます。トヨタのような超優良企業の株でも半年で20%や30%上下に変動することは、当たり前のように起こります。

でも株価が企業の『本質的な価値である』とは、ほとんどの投資家は考えていないと思います。

企業の本質的価値は、実は誰にも分かりません。しかし誰も知らない企業の本質的価値を、いろいろな分析手法で分析した上で、自分にとっての、その企業の本質的価値は一株いくらくらいという皮算用をして、その自分の計算した本質的価値より実際に市場で取引されている株価が安いと考えて、投資をする人々がバリュー株への投資家と言われている人々です。

株価が企業の価値そのものだというのは大きな勘違いです。

誰かが本気である企業を買収しようとしているとしましょう。当然、注目されますから株価は吹き上がってしまうと思います。実際にそんな企業がよくあります。そして買収に失敗したとなったら株価は下がってしまいます。

株価とは、企業の本質的価値の「影」

さて、それでは株価というのは何なのでしょうか。

私は株価というのは企業の本質的価値の影だと考えています。

それではその影(=株価)を作る「」というのは何なのでしょうか。それは需給だと思っています。そう考えると株価が毎日変動するのも短期間に何倍にもなったり、何分の1になったりするのもよく分かります。

ファンダメンタルズ分析は企業の本質的価値を分析しようとするものです。株価は企業の本質的価値の影だという考え方からいえば、その影の元である企業の本質的価値が大きくなれば同じ光(=需給)でも影が大きくなりますから、分析する価値があります

しかし、最近の日本株のようにファンダメンタルズ分析に基づく投資が報われない時代もあります。

Next: 分析通りに動かない株価。投資家は何をもとに判断するべきか?

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