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金正男殺害すらも演出?世界に無視されると滅ぶ北朝鮮と、交渉を長引かせたい米国=江守哲

米朝交渉に生き残りを賭けている北朝鮮

一方の北朝鮮サイドは、生き残る必要があります。どの国の支援でもよいわけです。しかし、世界最大の強国である米国が近づいていることは、北朝鮮にとっても他国からの攻撃の抑止力になっています。

その意味では、これまで中国にべったりだったのが、その必要もなくなるでしょう。むしろ、米国から「中国と近づいてばかりいると、知らないぞ」などを脅されている可能性さえありそうです。

国際社会の枠組みは、中には入れば米国が守ってくれます。しかし、敵対的な姿勢を見せていると、容赦なくたたかれ、消えてなくなるしかありません。

北朝鮮は、なかなか進展しない米朝関係の改善や制裁解除の動きに徐々に耐えられなくなってきています

その意味で、「党および国家的に早急に解決し、対策を立てなければならない問題」について分析し始めたといえます。

とはいえ、結局は南北統一に向けた動きを徐々に進めていくしかないわけです。

これは基本路線であり、決まった話です。これを覆すには、北朝鮮の暴挙または韓国の翻意しかありません。

韓国が機能不全に陥っている?

その韓国が明らかにおかしくなっています。機能不全に陥っています。

米朝間の橋渡し役を務めた文在寅大統領の最近の行動は、明らかに変調をきたしているといえます。この動きに米国も懸念を持っているようです。日本サイドも何度も警告しましたが、これまで通り、日本に対する感情は別のところにあるようで、話が進みません。

慌ててトランプ大統領と会うことにしたようですが、これは釘を刺されて厳しいことを言われるだけでしょう。

トランプ米大統領は11日にホワイトハウスで文大統領と会談しました。そこでは、米政府が北朝鮮への制裁を継続する方針を再確認しました。

そのうえで、金委員長との3回目の首脳会談の開催に意欲を示しました。今回の会談では北朝鮮の非核化に向けた米朝の対話を後押しするために、文大統領が南北首脳会談を近く開く可能性について協議したようです。

往生際の悪い北朝鮮と韓国

北朝鮮は制裁解除を強く求めているものの、核開発プログラムの破棄に向けた有意義な措置を講じていません

米朝首脳は昨年6月と今年2月に会談しましたが、北朝鮮が核開発を断念するのと引き換えに米国が制裁を解除するとの合意には至りませんでした。北朝鮮側が、依然として核開発を行っている兆候があることを米国側が突きつけ、これに驚いて腰が引けてしまったのです。

黙って言うことを聞いていればよいものを、北朝鮮側はまだ往生際が悪いようです。

すでに国際社会の中枢では、朝鮮半島の方向性は決まっていますが、これにまだ完全に乗り切れていないのが北朝鮮であり、さらに言えば韓国なのかもしれません。

Next: トランプ「3回目の米朝会談が実現する可能性はあるが、急速には進まない」

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