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どうなる米追加利上げ~FOMCメンバーの心証は再度タカ派に傾く可能性も

誰が追加利上げに積極的なのか?要人のスタンスをチェックする

先週の記事でも紹介したジョージ総裁の発言はかなりタカ派です。氏のトーンですと、1月の株式の下げ程度では問題ないと言っているわけですから。この記事が出たとき、私はここまでタカ派なのは、他に居ないのではないかと思っていた位です。

しかし、間違えていました。

また、メスター総裁はもともとタカ派ですが、全くぶれていません。ど真ん中のタカ派のままです。氏のトーンでは、この程度の株価下落なら、FOMCメンバーのコンセンサスである年4回はしても問題ないというニュアンスです。

一方のハト派はやはり1月のマーケット調整を鑑みて、少し様子を見た方が良いように変わった印象です。先週のマーケットでも話題になったダドリー総裁のハト派発言と並んで、ブレイナード理事もコメントしています。

ブレイナード理事はタルーロ理事やエバンス総裁と並んで、私の印象ではもっともハト派に位置する方です。氏は昨年10月の弱い雇用統計を受けて、利上げは当分見送るべきだと強いトーンで発言したこともあったので、今年1月の下げがきつかったときに、「利上げは戻すべきだ」というのではないかと懸念していましたが、今回の発言を見る限りでは、数カ月程度の様子見が必要と見ているだけのようです。

ここまでの整理をすると、タカ派メンバーは従来通りの利上げペースと利上げ幅が望ましいと見ているのに対し、ハト派は「数カ月程度の利上げ様子見が望ましい」と見ているようです。即ち、FOMCのハト派の決断としては今年6月が第2回目の利上げとしては適当と考えているという事です。

1月中旬には、タカ派のブラード総裁も慎重になったほうが良いというハト派的コメントをしていたので、タカ派が主流の今年のFOMCメンバーですが、平均よりハト派的な決定をする可能性が高くなっているという見方が出来そうです。

だとすると、現在のメンバーが下す可能性が高い決断は、昨年12月のドットチャートの平均値と昨年12月ドットチャートでのハト派の見方の中間になるということになります。

そう考えると、今年初の利上げは3月から6月の間になり、今年末時点でのFFレートは0.8~13.75%の間になるという見方が出来ます(もちろん今後のマーケット次第でFOMCメンバーの意見も流動的になります)。

これが先週の要人発言から推定できる利上げについての見方ですが、ここに先週金曜に発表された雇用統計が加わると、更にタカ派的になります。

さきほどの記事で書いたように、マクロや国際金融情勢云々よりも労働需給ひっぱくを示唆した内容だったので、原油さえ落ち着いたら一気にインフレが加速してしまうでしょう。

現在、PCE(個人消費支出)などは15%前後で、FRBのターゲットインフレ率2.0%を下回っていますが、これは原油安の影響が大きいです。週賃金が前年同期で2.5%も増えている以上、原油価格が下げ止まったら、あっという間にインフレターゲットを超えてしまうリスクが高くなってきたのです。

つまり、今の労働環境はインフレを嫌う中央銀行からすると一刻も早く利上げを進める方が良いくらいに危険なレベルだと思われます。

結果、雇用統計を受けて、年内の利上げ確率が上昇しました。

3月4月で予想している人は1割程度ですし、今年6月で予想している人も3割程度しかいません。今、マーケットの主流は今年9月が第1回利上げなのです。しかし、9月で見ている人は上昇したといっても45%です。

こうなると、FOMCメンバーが見ている世界との体感温度の差が気になります。

Next: 近い将来、市場の見方がFOMCの見方に収れんして株価下落へ

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