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英紙が報じた「アベノミクスの末期症状」ステルス増税が日本にとどめを刺す

考えられる3つの危険なシナリオ

国債の価格と利回りとは逆相関の関係があるので、国債の価格が上がれば利回りは少なくなります。それが、瞬間で0.035%と史上初めてのマイナス付き国債となったの理由です。

民間銀行は、国債の価格が上がると読んで、最初の安い時点で買っておいて、高くなったら日銀に買い取ってもらおうと考えているのです。

その代金は民間銀行が日銀に開設している当座預金に振り込まれて、年マイナス0.1%の金利が付きますが(元本割れ)、それでも国債買ったときより高く売れれば、数年間分のマイナス金利分の損失は十分補てんできると考えているのです。

ブルームバーグによると、現在は一服して、10年国債の金利はマイナスからプラスに戻って、0.07%の金利が付いています。

しかし、1年国債から5年国債までの短・中期国債については、総じて10年国債より価格上昇率が高いためマイナスの金利が付いています。

これは、民間銀行が、1~5年の短・中期国債の価格がまだまだ上がると予想していることを表しているのです。

しかし、今日実施されている20年国債の入札も順調で、民間銀行は、さらに長期国債の買いにも手を出しているのです。その結果、利回り変化率もマイナス0.005%と減少したものの、利回りは0.8%がついています。

このように、マイナス金利を導入したことによって、国債の買いについては、短期国債から20年の長期国債に至るまで順調な滑り出しとなっています。

しかし、将来においては、非常に危険な兆候をはらんでいるのです。

それは、3通りあります。

ひとつは、国債の価格上昇が、どこかで止まった場合です。

そのときの日銀のマイナス金利が0.1%より増えていた場合、民間銀行は日銀に国債を売ることによって、それこそ損失がでてしまう事態が考えられます。そうなれば、民間銀行は国債を売らずに保有したままにしておくでしょう。

これは、さらなる国債バブルにつながります。その場合、国債の市場での流動性が徐々に奪われていって、新規国債の買い手がつかなくなってしまうのです。それは、政府が民間から資金調達できなくなることを意味します。つまり、財政破綻です。

ひとつは、国債バブルがはじけることです。

その要因は、国内要因だけとは限りません。大規模なテロが起こったり戦争に突入した場合、あるいは、ドルが完全に崩壊して米国経済が破綻した場合、日本がすでに保有している110兆円超の米国債は紙切れになるかもしれません。

その場合、日本政府に対する信用が棄損され(ソブリン・リスクの増大)、円や国債を始めとする債券の価格が暴落します。民間銀行は、それまで、たっぷり国債を抱え込んでいるので、その瞬間に不良債権化してしまうのです。

そうなれば、金利が急騰しデフォルトに至ります。その規模は、民間銀行が国債を保有している分だけ想像を絶する大規模なものになるはずです。それは世界中に波及します。

3つ目は、日銀の黒田総裁が「マイナス金利幅を広げる可能性がある」と言明しているように、234.7兆円分の「超過準備預金」についてもマイナス金利を採用するかもしれないということです。

恐らく、日銀は、234.7兆円分の「超過準備預金」のうち、わずかずつマイナス金利を導入すると宣言するでしょう。そのとき、すでに国債バブルが危険水域に達していた場合、仕方なく当座預金の資金は市場に向かわざるを得なくなりますが、そのときの世界情勢によっては株式市場に向かうのではなく、不動産や金や銀といった貴金属の現物に向かうはずです。今度は、資産バブルになるのです。

そして、その資産バブルも、いつかははじけることになります。

このシナリオが、もっとも遠い未来に「やって来るもの」ということになりますが、それがいつなのかは分かりません。少なくとも言えることは、資産バブルは、まだ始まっていない、ということです。

それを謳歌できるかどうかは、ここからの説明することを理解することが大切です。

Next: FRBの3月追加利上げは見送り?それどころか「マイナス金利を検討」

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