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英紙が報じた「アベノミクスの末期症状」ステルス増税が日本にとどめを刺す

FRBもマイナス金利を導入すれば大波乱に至る!?

トヨタを始め、大手輸出型企業の想定レートは115円です。現在のドル/円は113円台。

証券マスコミは「中国経済の先行き不安」を円高ドル安の主な理由としていますが、なんといっても、FRB議長のジャネット・イエレンが2月10日、11日の2日続けて行った議会証言が影響しています。

この議会証言を受けて、ドル円は一時111円前後まで下落、4日の安値(116.50円)を大きく下回ってきました。
イエレン米FRB議長の議会証言要旨(10日)
イエレン米FRB議長の議会証言要旨(11日)

2月に入ってからは、対ドルだけでなくユーロでも対円で3%近く下落しており円の全面高です。

銀行関係者の間では、「この基調は、しばらく続き、3月末には110円割れを起こすかも知れない」との予想が大勢を占め、アナリストも「日銀はお手上げ状態。105円台もありえる」と最悪の事態を予想しています。

さらに、週刊現代の取材チームが入手した「日本銀行・金融機構局」が作成したレポートには、市場関係者を震撼とさせる“驚愕の未来図”が描かれています。

そのレポートの正式名称は「金融システムレポート別冊シリーズ」。

このレポートは2段階になっていて、「アジア経済の減速シナリオをもとにした金融情勢のマクロ分析」に多くのボリュームが割かれていますが、さらに、もう一段、過激なシミュレーションの結果も記されています。

それは、リーマンショック並の衝撃が世界中を襲った場合のシミュレーションで、まさに「一度開けたら口がふさがらない」内容となっています。

以下は週刊現代の2月6日号「日銀内部資料を入手 最悪の事態を想定せよ 激震!株価1万4000円割れへ」という巻頭の特集記事の一部です。

国内経済の成長率は、16年度はマイナス3.2%と大幅なマイナス成長となる。
その後、17年度もマイナス0.1%とマイナス成長が続く。
金融市場では、株価(TOPIX)は、15年9月末から1年間でマイナス55%下落し、その後、横ばいで推移する。

また、名目為替レートは、16年度にかけて1ドル=93円と23%の円高ドル安となった後、横ばいで推移する。

今日(2月15日)は大反騰しましたが、前営業日(2月12日)は、とうとう15000円を割りこんで14000円台に突入しました。

「日本銀行・金融機構局」が、このレポートを作成したのは、去年の10月です。

当然、欧州中央銀行(ECB)のマイナス金利政策が継続されることを前提としているはずです。
そして、もちろん、黒田総裁が2018年4月8日までの任期をまっとうするという前提で想定したシミュレーションです。

黒田総裁は、最後まで日銀の独立性にこだわって量的金融緩和に踏み切らなかった前任の白川方明総裁と正反対の性格で、多数決で決まったことは即、実行に移す即断即決型の総裁です。

今回のマイナス金利導入の際にも、日銀政策委員会の9人の委員のうち、賛成が5人、反対が4人という僅差での決定でしたが、「なぜ、僅差になったのか」を一切斟酌しない総裁だと言われています。

反対した4人の委員は、民主党政権時代に任命された委員。賛成の5人は、安倍政権になってから任命された委員ですから、今回の決定は当然といえば当然の結果です。
この5人は、今後も「マイナス金利継続」に賛成するでしょう。

もし、言われているようにFRBのイエレン議長もマイナス金利導入を決断すれば、日米欧の新たな通貨戦争勃発となって、今度こそ、本当の未体験ゾーンに突入します。

日銀のマイナス金利導入の発表を受けて、すでに台湾もマイナス金利の導入を決めたことから、この流れはアジアに広がっていくでしょう。(パート2につづく)


「カレイドスコープ」のメルマガ』では、この記事のパート2として以下の内容を詳しく解説しています。

アベノミクスとは、マイナス金利政策を導入させるために考え出された

日本も米国も、すでにマイナス金利を導入している

マイナス実質金利とは、政府を救済する所得再分配のことである

国民の富によって日本の政府を救済するのが「マイナス金利」

「ケインズよ、さようなら。マルクスよ、こんにちは」

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